こんにちは。
今日は多肢選択式と言う名の穴埋め問題です。(笑)
最初にプレッシャーをかけておきますが、今日の問題は外してはいけません。
何度となく見てきているものですから。
記憶を思い起こしながら全問正解しましょう
今日の過去問は、平成18年度問43の問題をやりたいと思います。
行政上の義務の履行確保手段に関する穴埋め問題です。
それでは、早速。
問題
行政代執行法によれば、代執行が行われるのは、[ ア ]の場合に限られるので、その他の義務の履行確保については、別に法律で定めることを必要とする。
例えば、代執行以外の義務の履行確保手段の一つとして[ イ ]が挙げられるが、これは、義務者の身体又は財産に直接実力を行使して、義務の履行があった状態を実現するものである。
[ イ ]に類似したものとして、[ ウ ]がある。
[ ウ ]も、直接私人の身体又は財産に実力を加える作用であるが、義務の履行強制を目的とするものでないところにその特徴がある。
[ ウ ]の例としては、警察官職務執行法に基づく保護や避難等の措置などが挙げられる。
さらに行政上の義務の履行確保手段には、間接的強制手段として、行政罰がある。
その中で[ エ ]は、届出、通知、登記等の義務を懈怠した場合などに科される罰である。
[ ア ]は?
代替的作為義務
[ ア ]は、大丈夫ですね。
代執行が行われるケースです。
どんな場合に行われるのか要件を聞いています。
行政代執行法
第二条 法律(法律の委任に基く命令、規則及び条例を含む。以下同じ。)により直接に命ぜられ、又は法律に基き行政庁により命ぜられた行為(他人が代つてなすことのできる行為に限る。)について義務者がこれを履行しない場合、他の手段によつてその履行を確保することが困難であり、且つその不履行を放置することが著しく公益に反すると認められるときは、当該行政庁は、自ら義務者のなすべき行為をなし、又は第三者をしてこれをなさしめ、その費用を義務者から徴収することができる。
他人が代つてなすことのできる行為に限る。=[ ア ]は、代替的作為義務 ですね。
これに不履行がある場合
それと、
他の手段によつてその履行を確保することが困難である
その不履行を放置することが著しく公益に反すると認められるとき
これらの要件が揃って初めて代執行ができます。
そして、その他の義務の履行確保については、問題にあるように、別に法律で定めることを必要とします。
[ イ ]は?
直接強制
[ ウ ]は?
即時強制
[ イ ]と[ ウ ]は、類似したもののようですので一緒に検討します。
[ イ ]は、
代執行以外の義務の履行確保手段の一つとして[ イ ]が挙げられるが、
[ イ ]に類似したものとして、[ ウ ]がある。
この2ヵ所です。
義務の履行確保の手段ってのは解るんですが、類似したものがあるとも書かれていますね。
ただ、これはピンときますよね。
2つは「アレ」ですね。
ただ、その2つがどっちに何が入るのかを誤ると2ヵ所-4点の損失です。
ここは慎重に考えないといけません。
ヒントになるところがありますよね。
[ ウ ]は、直接私人の身体又は財産に実力を加える作用であるが、義務の履行強制を目的とするものでないところにその特徴があると言っています。
ここから[ イ ]、[ ウ ]は判断できますね。
[ イ ]は、義務の履行強制を目的とするもの、つまり直接強制です。
[ ウ ]は、義務の履行強制を目的とするものではない、と言うことは即時強制ですね。
過去記事で、行政上の強制措置とは。。。 忘れた方はこちらを参照ください。
[ エ ]は?
秩序罰
[ エ ]は、「その中で[ エ ]は、届出、通知、登記等の義務を懈怠した場合などに科される罰である」と書かれています。
注目すべきは、「その中で」です。
と言うことは、「その中」は、前文の
「さらに行政上の義務の履行確保手段には、間接的強制手段として、行政罰がある。」の行政罰を指しますので、その中から[ エ ]にあてはまるものが出てきますよね。
行政罰は、行政刑罰と秩序罰に分かれます。
行政刑罰=行政上の重大な義務違反を犯罪として処罰する際に科される刑罰のこと
秩序罰=犯罪に至らない行政上の軽微な義務違反に対して科される罰則のこと
[ エ ]に書かれた内容は、「届出、通知、登記等の義務を懈怠した場合など」です。
これは、行政上の軽微な義務違反に対して科されるものですね。
[ エ ]は、秩序罰です。
参照
行政代執行法によれば、代執行が行われるのは、[ア:代替的作為義務]の場合に限られるので、その他の義務の履行確保については、別に法律で定めることを必要とする。例えば、代執行以外の義務の履行確保手段の一つとして[イ:直接強制]が挙げられるが、これは、義務者の身体又は財産に直接実力を行使して、義務の履行があった状態を実現するものである。
[イ:直接強制]に類似したものとして、[ウ:即時強制]がある。[ウ:即時強制]も、直接私人の身体又は財産に実力を加える作用であるが、義務の履行強制を目的とするものでないところにその特徴がある。[ウ:即時強制]の例としては、警察官職務執行法に基づく保護や避難等の措置などが挙げられる。
さらに行政上の義務の履行確保手段には、間接的強制手段として、行政罰がある。その中で[エ:秩序罰]は、届出、通知、登記等の義務を懈怠した場合などに科される罰である。
多肢選択式も穴埋めでできなければ解くことは出来ませんからね。
それぞれの用語や意味をきちんと理解することに努めましょう。
今日も最後まで有難うございました。
今日のところはここまでです。
んでまずまた。
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