ケルン市立歴史文書館崩壊・抗議運動・消防の声明 | 緑の錨

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歴史家の山本尚志のブログです。日本で活躍したピアニストのレオ・シロタ、レオニード・クロイツァー、日本の歴史的ピアニスト、太平洋戦争時代の日本のユダヤ人政策を扱っています。

ケルン市立歴史文書館崩壊問題は検察の捜査が行われるなど急展開をしています。ですから、ここに紹介する記事はやや時機を失した感がありますが、市長の即時辞任を求める抗議運動がおこったというものです。

この記事で、自分もナハラスを失ったジャーナリストのギュンター・ヴァルラフ氏は、拙速な責任追及に否定で木であり、「問題を解明のための調査委員会を迅速に設置すること」が、「ケルン市にはびこる徒党と閨閥を一掃することができて、責任の所在を発見するための、唯一の可能性である」と主張しています(引用下記記事から)。

Stadtarchiv: Protest gegen Klüngel (ヴェスト・ドイチェルントフンク電子版3月30日)

とにかく、二人の人が死んでいます。さまざまな工事の問題点は噴出していますが。居座りをきめこんだり、責任を回避したりする動きがある中で、現場の人々は戸外で、自分が責任があるわけでもないきつい作業をしています。現場の人々は、この事態に意欲を失わないのかなと、本当にしみじみ思います。

ちなみに、現場で作業する消防に関するラインージーク地区消防隊長ヴァルター・ヨナス氏の声明を挙げておきます。

Kreisbrandmeister Walter Jonas weist Kritik am F euerwehr-Einsatz zurück(3月31日)

私見としては、問題について、責任の所在をはっきりさせる必要があると同時に、アーキヴィストや消防隊員に現場で重い仕事をさせる以上、かれらに努力と献身にふさわしい報酬を保証することが必要だと思います。かれらは報酬のために厳しい仕事をやっているのではないというかもしれませんが、努力して成果をあげている人が報いられるのは当然のことです。