小説書きが評を聞くとき | ぷぷぷ日記

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旅が好き。建築や町並みを見るのも、歴史も好きです。そこから現代世界を眺めるのも面白い。
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もともと完全インドア人間でしたが、コロナ以降は野に出るようになりました。

更新は思いついたとき。

 ある作家の小説修行中の話を聞いた。芸大のクラスで小説を合評していたが、学生の評はだいたいポジショントークであって、参考にならなかったと述べていた。そのぶん、プロの先生の評は的確ですごいと思ったと。
 評がポジショントークというのはあるあるで、ワカル。アマチュアは自分がいかに読めるか、知見があるかを開陳すべく語ってしまうもの。聞く方としては、長々とやられるとうんざりする。俎上にあるのが他人の作品だろうと、居心地がよくないものです。

しかし、せっかくの時間を使った合評である。どう聞けばいいのか?
―― 語っている人がどうしてそんなことを言うのかを推定するすべき! と考えます。

どんな高尚な評も発端は「面白い/つまらない」につきる。なぜ「面白い/つまらない」のか、なぜ評がその展開になるのかを、読み解くことが大事だと思う。
評者によって好みやバックグラウンドは様々なので、評しの仕方も違ってくる。だからそこを掘り下げていくことで、対象作品がどんな人にウケルのか、ウケないのかが構造的にあきらかになる……はずである。