社会人になるまで、私の時代は昭和だった。
昭和な人間にとって、テレビや自販機はうまく動かない場合はたたいてみるのが常識。古くなったカセットデッキなんかは、ボタンを押すときの力の入れ具合にコツがいる。エアポンプ式のポットもしかり。ほら、おばあちゃんちの電気ポットを見ると、よくボタンの部分のビニールカバーが破れてるでしょ。あれは「ボタンは強く押すもの」と思っているからああなるのですよ。
デジタル家電となると壊れても叩くわけにはいかない。しかし、IHヒーターのパネルボタンが反応しないときは指をしめらせるとか、やっぱりコツはあるみたいだ。
今日、こわれていた電子辞書が復活した。モノは2004年に購入したSONYのe-Book Reader EBR-S1MSと銘打った、広辞苑と漢字辞典を内蔵したもの。これにメモリスティックの英語辞書コンテンツを追加した。リーダーズ、オックスフォード英英、カタカナ発音英単語検索もできるスグレモノで、とても活躍してくれた。
ところが今年になってメモリスティックのコンテンツが使えなくなってしまった。本体内蔵辞書は使えるが、メモリスティックは何度差しなおしても認識されない。差すと本体のほうもエラーを起こし、リセットしないといけない状態に・・・。
しかし何か月もたった今日、フト思いついてPCにメモリスティックを差してみた。このPCでメモリスティックが使えるなんて忘れてたよ。見ると、予想に反してスティックは壊れてなかった。ファイルがあることを確認できた。そこでダメモトで電子辞書にスティックを差してみる。”このメモリスティックは使えません”と表示された。やっぱりだめか・・・と思いつつ、悪あがきでもう一度エイヤと差しなおしてみた。 ・・・すると、なんということでしょう! 追加コンテンツ復活。電子辞書は完全に元のように使えるようになったのです。
PCでスティックを開いたことによって、電気的なショックで接触がよくなったんだろうか? いまどき、こんなことは常識なんだろうか? いろいろやってみるものですねぇ。この電子辞書、新しいのを購入した今となっては主力には復帰しないけど、やっぱり大事にしたい。
この古い辞書の良さは、まず、開いた瞬間すでに起動していること。主な操作はフルキーボードとメニューのボタンでできること。軽いタッチでボタンはポチポチと押せる。スクロールは手元のジョグダイヤルでゴロゴロゴロ。このギミックな感じが安心確実でいいんだな~。
パネルをタップとかフリップとかスワイプとかって、なかなか慣れそうにない。新しい電子辞書もなるべくボタン操作でできるのを選んだが、やっぱりパネル操作が必要な場面は免れない。でも、やっぱり物理ボタンのほうが操作性は優れてると思うぞ。
・・・・パネルでブラインドタッチができるヤツがいたら認めてやる。