『岩崎弥太郎と三菱四代』 河合敦、幻冬舎新書 | ぷぷぷ日記

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更新は思いついたとき。

龍馬伝を見ていると岩崎弥太郎の存在感の大きさが気になってしかたないので関連本を探す。これは実用書のコーナーで見つけました。 弥太郎とその後の三菱の変転がシンプルに概観できる本です。
小学生向きの武将の伝記もののように、わくわくしながらいきおいよく読めてしまいました走る人
弥太郎の赤貧から出世への道のり、剛毅さと慎重さが重なったたちまわり、これぞ明治に立つ男ですな。

小説のような枝葉末節がない分、商売の浮沈と経営者の有り様が端的にわかって気持ちよかった。弥太郎のことだけでなく、時代の流れと後継者たちの性格と経営の展開が歴史のダイナミズムを感じさせてくれました。 ただし出典はほぼ三菱で作った伝記によっているようで、三菱に対し批判的な視点は、まあありません。同時代のほかの財閥や政治家の話も読んでみたくなりました。

ドラマ龍馬伝にあまりに弥太郎がたびたび出てくるのが疑問だったのですが、この本では、弥太郎と龍馬が土佐時代から知己だったかは不明となっています。
ただ、長崎時代に弥太郎が龍馬からかなり影響を受け、北海道航路開拓、海外志向などはその表れだろうということでした。

この本、ビジネスマンの啓発本らしい教訓的コメントがややおせっかいに感じましたが、わかりやすくて助かりました。よくビジネス啓発本が戦国武将や剛毅な経営者をとりあげるわけが、初めてわかった気がします。なんかわくわく感があって、やる気が出てくるというか・・・

この手の本ってあまり読んだことがなかったのですが、こういうもの(ビジネスマン向け、啓発もの)ばかり読んでると性格がかわりそうですね。ちょっと実験してみたい気もします。 ウッシッシ