倒れる人 | 物質の下僕

物質の下僕

語りえぬものには、沈黙しなければならない












let me have my enemies butchered

今日の昼頃、いつものP&Jに行くと店内の席に杖と荷物があって、

マスターの様子が若干挙動不審(笑)。

訊けばそのお客さんは3年ぶりぐらいで来店して、今トイレにいるとのこと。

どうということもなかろうと思ったが、酔っ払っていると言う。

しばらくして出てきたら、確かに酔っ払っている。

おばあさんだった。

同じことを何度も繰り返して、大声で、しかも脈絡がない。

ほとんど他人の話は聞いていない。

帰ると言ってからもなかなか帰らない。

酔っ払いだ(笑)。

ようやく腰を上げて、、、出口付近で転倒。

本人は「大丈夫」を連発。

酔っ払いだ。まさに酔っ払いだ。

マスターは良い人なので付き添って外へ出る。

休んでいくように説得しているが、聞く耳はもたない。

意志強固である。

酔っ払いだ。

外で再び転倒。

大丈夫だ、と言う。

入れ違いに他のお客さんが入ってくる。

その人も様子がおかしいと気付いたのだろう、窓からその老人が歩くのを心配そうに眺めている。

この時点でまったく心配をしていないのは私だけ(笑)。

しばらくすると、女性のお客さんが「あっ」と叫んで外へ出て行った。

マスターも続く。

私は席から動かないで見ている。

倒れるなぁと思って見ていた。

マスターはすぐに戻ってきた。

外の花壇の縁に座らせているようだ。

戻ってきたマスターに私は、「穴掘って花壇に埋めちゃったら?あのおばあさん。」なんて言ってる。

私は酔っ払いには冷酷だ(笑)。

友人が酔っても気にならない。

困っていれば助ける。

だが他人の酔っ払いは目の前で倒れても、たぶんその上を踏んづけて通り過ぎるだろう。

絡んできたら死ぬ目にあわせる。

今日のその老人は、たまに店に来る度に、店にも他人にも迷惑をかけるという。

こういうものに嫌悪感を抱いたからといって、自分が優しくない人間だと卑下する必要はない。

そうそう、私はこの老人の顔をよく見ていない。

見ないようにしたのだ。

へたに顔なぞ覚えていたら、次に会った時にただじゃおかない、、、かもしれないではないか(笑)。

私はなんて優しいのだ。