華がなく陰気・・ルーミエのクロ・ド・ラ・ブシエール | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

ドメーヌ・ジュルジュ・ルーミエ モレ・サン・ドニ 1er クロ・ド・ラ・ブシエール 2001

購入日    不詳(2004年頃)
開栓日    2022年12月
購入先    不詳
インポーター 松澤屋
購入価格   10,000円くらい

 

なぜかこのワインの購入歴が見つからないので、いつから自宅にあったか不明な一本である。

1996、2002,2005年の購入歴はあり、2002年までは10,000円ほどだったが、

2005年ものは17,000円以上になっており、それ以降買うのを止めた。

現在のネット価格を調べると、80,000~120,000円くらいになっている。

 

保存状態は万全で、室温から上げていくとゆるやかに柔らかくなってくる。

しかし香りは地味で、いかにもくぐもったモレ・サン・ドニらしい。

気品はあるものの味わいも陰気で華がなく、一言で言えば

正装しているがちっとも魅力がない美人といったところ。

失礼ながら、華やかなパーティー会場で壁の模様になっている女性に例えられるワイン。

 

この1級畑はルーミエのモノポールだったと思うが、1995年もの始め

これまでに何本か開けた経験があるが、どのボトルもこんな感じだった。

2時間でピークを迎えて半分開けて初日は終了し、翌日に期待したがかなり落ちていてガッカリ。

翌日の枯れの早さはヴィンテージによるものだろうか。

2日かけて飲んでいると陰々滅々となってしまう。

 

何となく品位はあるので1級畑だろうと類推できるものの、

名手ルーミエをしてでもこの程度のワインしかできないのだから、

良くも悪くもこれこそが畑の特徴なのだろう。

 

先日ラブワインさんが来阪された際に開けた、同じルーミエの

シャンボール・ミュジュニー 1erレ・クラは、

比べものにならないくらい魅力的なワインだったから、畑の限界は超えられないのだ。

 

1万円でも2度と買う気にならないのに、現在価格が8万円と知ると目が飛び出る。

畑の実力に見合わない値付けで、ルーミエというブランドに付いた市場価格なのだろう。

現在のブルゴーニュワインの市場はどうかしているとしか思えないが、

世界的なニーズがあるとはいえ、ブランドに振り回されている飲み手にも問題はありそうだ。