電子カルテの速度をどう上げるか・・事後報告 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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整理後 かなりシンプルになった(どこが?)

 

ほとんどの人には何が書いてあるか分からない記事だと思うが、経過報告しておく。

文系アタマで、感性に従って行動していることを自認しているが、

なんでこんな技術系の記事を書くのか自分でもよく分からない。

 

前回の記事で電子カルテの反応速度が遅いと書いたら、ブログを読んでくれている

大阪大学の基礎工学部の後輩で、かつてLANの開発技術者であった

Tくんからお助けの連絡が来た。

 

2019年8月25日(日)、検証のためわざわざ時間を割いて診療所にやってきてくれた。

持つべきものは友人である。

 

その後の検証による当院LANの状況は以下である。

・インターネットの回線速度はそこそこ出ている(80MB/sくらい)

・朝に電子カルテを立ち上げた際、サーバー(常に電源オン)との通信が遅い

・朝起動時だけプリンターもなかなか動かない

・朝起動時だけCloudに上げているデータへのアクセス速度が遅い

・15分くらいすると徐々に速度が上がってくる

 

若い人は知らないだろうが、昔の真空管テレビは、スイッチを入れてから

画像がぼんやり見えるまで数分かかった。

診療所のパソコンは最新のMacだから、真空管は入っていないと思う。

なぜ暖機運転が必要なのか、謎だ。

 

専門家Tくんに来てもらうまでに、アドバイスを受けて院内LANの状況を調べてみた。

・2008年頃に壁内に引いたLANケーブルは、カテゴリー6である

 (カテゴリー5e以上であれば100MB/sくらいは出るらしい)

・配電盤内のルーター、ハブもほとんどGibabit対応で、100MBくらいの速度は出る

・壁とハブなどの機器を繋ぐLANケーブルにはカテゴリー不明のものがあるので

 ヤマダ電機に行ってカテゴリー7のLANケーブルを10本購入した

 

専門家のTくんを迎え、配電盤内のルーター、ハブ、LAN配線を確認するところから始まり、

どこに速度が出ない(安定しない)原因があるのか検証に取りかかった。

 

・遅そうなLANケーブルをカテゴリー7に交換

・配電盤の配線を整理し、速そうなハブを残し1つハブを取り去った。

・IPアドレスを分けている富士フィルムのX線装置のループ状のLAN配線の片方は

 外しても変化ない(リモートのためのVPN回線用?)

・クライアント機にインストールしているFilemaker Proが起動時にバックグラウンドで

 動いているか確認したがこれは否定的

 

その都度、複数の速度測定サイトでインターネットの速度を測定してみたが、

元々それほど遅くはなく、改善もなし。

 

結局専門家をもってしてもハード上の不具合は指摘できなかった、というのが結論である。

 

しかし今回の大きなメリットは、Tくんの指導を得てこの複雑なLAN配線の詳細が

すべて把握できたことで、今後何かトラブルが起きた際には自分で対処できる自信がついた。

配線整理ができたこともあって、翌日からは朝の起動時を除いて若干速度が改善した気がする。

 

サーバーに繋がっていたハブ

 

そうこうしているうちに昨日の午前の診療終了間際、

「せんせ〜、繋がってませ〜ん!!」と悲鳴に近い声が受付と看護師から上がる。

3台のクライアント機とサーバー間の接続が突然切れたのだ。

 

まだ患者さんが3人残っていたが、即刻復旧しないと診療が止まる。

Tくんから教えてもらったパズルの解き方がアタマの中を巡った。

3台同時に接続が切れているから、配電盤内のハブからサーバーへの接続が切れたのは

すぐに判断できた。

 

幸いサーバー機のある部屋には配電盤から2本の回線が通っているので、

壁内の問題でもつなぎ替えれば何とかなる。

 

壁からはハブを介してサーバー機に繋がっているが、まずこのハブを外して

壁から直接サーバー機に繋いだら即刻復旧した。

この間わずか2分38秒。

こうなるともはやネットワークのプロである!

 

上の写真のハブが突然故障したというのが原因だった。

ハブは時々ぶっ飛ぶので、常に予備機を置いておくようにと言われていたのが幸いした。

 

これまで朝の寝起きが悪いのもこのハブが犯人だったら良かったのだが、

新しいハブにした今朝からも、寝起きの悪さは変わらない。

しかもこれは最近半年の症状である。

 

今後も機械との奮闘は続きそうだ。