これもザムルースの一形態・・マニャンのザムルース | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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フレデリック・マニャン シャンボール・ミュジニー 1級 レ・ザムルース 2004
購入日    2007年9月
開栓日    2011年12月24日
購入先    かわばた
インポーター 松澤屋
購入価格   11800円

昨日午前で今年の診療を終えた。
診療を終えても、電子カルテの整理や、エコー画像のバックアップ、
レセプト点検などの雑用が相次ぎ、夕方まで籠もって仕事をしたが、終わってはいない。

今月もまた大学から研修医の先生が当院に来ていた。
彼もまた非常に優秀な医師で、東大出で阪大に学士入学したという経歴の持ち主である。

超忙しい内科にも2日間行ってもらったが、知力と体力勝負の
開業医の厳しさを実感したと思う。
世の中では、診療受付時間を町医者の勤務時間と勘違いしている人が多いが、
実はその倍くらいの時間は働いているのである。


さて、2ヶ月ほど前にセルヴォーのザムルース2002を開け、あまりの地味さと暗さに面食らった。
だったらこれはどうなんだ、という気分で開栓したが、これまた驚きのザムルーズであった。

これをブラインドで飲んだら、畑もヴィンテージも絶対に当たらない。
ooisotaroさんだって、ラブワインさんだって、絶対に当てられるはずがない、はずだ。

まず、これまで飲んだ2004の中でも、飛び抜けて濃いワインである、と言える。
2004のグラン・クルを飲んだことはまだないと思うが、グラン・クルでも
こんなに濃いワインは珍しい。

ペロ・ミノやデュガでも、ここまで果実の濃いワインはまず造らない。
この濃厚さのどこにザムルーズらしさがあるのだろう。
テロワールなんて、あって無きの造りではないか。

ジュブレの特徴である明快な明るさは無く、シャンボール・ミュジニーのフェミニンさも欠く。
なので、ブラインドで飲んだら
「これはモレ・サン・ドニの特級ものだ。それにしては香りが大人しいが。ヴィンテージは2005年」
と答えそうである。

翌日にも落ちるはずはなく、強靱なボディと豊富なタンニンを誇示する、
誠に男性的なワインであった。

先日の記事で、ザムルースはグラン・クルとはほど遠い名前倒れの畑である、
なんて生意気なことを書いた気がするが、このザムルースを飲んだら
何が何か分からなくなってきた。

乏しい経験で大口を叩くのはやめにしよう。
でも、まさかボルドーを混ぜたフェイクワインではないでしょうな。