個性の違う白2本・・ボア・ルカとペルノ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~
ドメーヌ・ボア・ルカ トゥーレーヌ ブラン (ロワール)2005
購入日    2007年8月
開栓日    2010年11月
購入先    Alcoholic Armadillo
インポーター コスモ・ジュン
購入価格   3800円

ポール・ペルノ ピュリニー・モンラッシェ 2005
購入日    2007年3月
開栓日    2010年11月
購入先    湘南ワインセラー
インポーター AMZ
購入価格   4980円

今月うちに来ている阪大病院の若い研修医の先生はとても熱心で、いろいろ教えがいがある。
彼は消化器外科志望で、来年からわたしがかつていた病院に勤務予定だが、
きっと目が回る日々が待っているだろう。
外科志望の医師が減っているが、彼ならきっと良い外科医になるだろうと思う。

その研修医の先生に、3日間だけ内科の先生のところに行ってもらったが、
わたしと内科医の仕事ぶりを見て
「開業医の仕事は忍耐ですね」と感想を漏らした。

数年前にやって来た京大農学部卒・阪大学士入学の研修医が
「開業医の目的は金儲けですよね」と言っていたのと大違いである。
彼は研修の態度も悪く、患者さんに対して真面目に向き合う姿勢もなかった。
彼のその後の話は聞かないが、まともな臨床医になっているとは思えない。

とにかく最近日々の診療が非常に忙しく、平日は帰宅してから何もできない。
なのでまとまった時間は休日でないと取れないが、書くべき論文を棚に上げて、
年賀状のため多大な時間を費やしている。
先日の日曜日と、今日の休日でようやく目途がついた。


さて、もう1ヵ月以上も前に開けた2本だが、記録するのをさぼっていて今になった。
最近デイリーワインのレベル(購入価?)が上がっているので、
大きく感動するほど印象的なワインではなかったが、
2本とも、それなりの個性が楽しめる佳きワインたちであった。

ソーヴィニオン・ブランとシャルドネだから、まったく個性が違うのだが、
一言で言えばシャルドネの方が分かりやすく、造りやすいのでは、と素人考えで思ってしまう。

ボア・ルカの新井順子さんのワインだが、理想はともかく10年後の姿が見えない。
開栓時期としては今が谷間でちょっと中途半端な気がする。
あと2年くらい早ければ若々しさが楽しめたと思うが、
現在落ち着いた熟成感が感じられるかというと、ちょっと頚をかしげる。
もちろん、現在でもへばっておらず、十分に気品のある良いワインであるのは間違いないのだが。

1ヵ月以上放置しておいた空き瓶を、今日片付けたのだが、ボトルの底に僅かに残った
液体を流しに捨てたところ、カビがびっしりでちょっと驚いた。
さすがは防腐剤を使用しない自然派のワインである。

一方のペルノだが、これまた最初の新鮮さが消え去った中途半端な開栓時期であったかと思う。
酸のインパクトがわずかに鈍になっており、あと2年早く開けた方が良かったか、と感じた。
しかしイヤミな樽香などを感じさせない、大変素直できれいなシャルドネであって、
とても好感が持てる。

変にカリスマ性のない造り手で、2年以上前に開けたACブルゴーニュ2005も美味しかったし、
早飲みに適しているようである。
ただし、この造り手の赤ワインはまるでいただけない。
なぜ自分の畑にピノ・ノワールなんぞを植えているのか、疑問が湧いてくる出来具合で
引っこ抜いてシャルドネに替えなさい、と言いたくなる。

置き場所があるので、ついうっかり3年も5年も放置してしまうのだが、
もっとワインの個性を知って開栓時期を判断した方が良いかも知れない。