日記 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

一昨日午前の仕事を終えて新幹線に飛び乗り、珍しくビールも買わずに車中で
プレゼン準備とコメントの返信に没頭し、福岡に着いて学会会場にタクシーで直行。

オープニングセミナーを真面目に聴いて、懇親会にでも出ようかと思って廊下に出たら
件の悪友とばったり遭遇した。
いかにもフェミニストの彼らしく、周囲を3人のコメディカルの女性が囲っている。
聞けば彼の職場の方々ではなく、関西医大や長浜市の病院や大阪狭山市の病院のスタッフだそうで、
わたしも含めてそのまま5人で食事に行くことに。
3名とも仕事熱心、勉強熱心な方々で、大いに刺激になった。

一夜明けて昨日は、一般演題とイブニングセミナーでの発表を無事済ませた。
あちゃこちゃで年に20回くらいしゃべっているから、
学会だからといって、特に根を詰めて準備することなどないが、
しょぼいデータで大げさな話をでっち上げるのは、実に疲れる。
「大阪のおばちゃん症候群」なんていう病名が、国際的に通用するわけないし。

セミナーの準備会で、座長の旭川医大教授との雑談の中で、
「わたしは悪友のT先生と、大学も大学院も同期なんですよ」
とお話ししたら、本番の司会で
「griotte先生は、XXX手術ではわが国の第一人者のT先生の同期生だそうです」
とわたしのことを紹介された。

悪友はそれほど大人物らしい。この学会に行くと彼の偉さが分かる。
彼はいつの間にかわが国で誰も手をつけていない手術を習得し、
全国の大学や大病院からお呼びがかかる大スターになってしまっている。

今回のわたしのプレゼンを彼も聴いていたが、
「面白かったわ。今日はあんまりすべらんかったな」
などと言っていた。
褒めてくれたのかどうか知らないが、まあ大失敗ではなかったようだ。
失敗か成功かというのは、内容の善し悪しではなく、笑いが取れたかどうかということである。

いくつもの学会を率いる立場の東大教授と出会ったところ、
「民主党政権になったから、これから老人医療の重要性を彼らにも伝えなければ」
と熱く語っておられたが、まさにその通りである。

天下の東大教授が、老人のオムツを1枚でも少なくすることに熱意を持って取り組んでいるとは、
まことにカッコイイ話ではないか。
医療保険点数が多数の項目の中で細分化されて決められているが、
新規の項目がなかなか認められないことは非常にもどかしい思いがする。

わずかな予算を割くことにより、老人のQOLを上げることは可能で、
点数設定の実現に向けて東大教授は福岡市医師会長とともに先頭に立っておられる。
学会の狭い世界を仕切って天狗になっている教授も多い中、この東大教授の姿勢を
ぜひ見習ってほしいものだ。

ところで医師会長の大先生、学会場でわたしの携帯に何度も電話されたそうですが、
かかってきませんでしたよ。番号間違いじゃないでしょうか。

ばたばたと仕事を終えて、昨晩最終新幹線で帰宅した。
今朝仕事場に行ったら、昨日来たのに休みだった、という患者さんも多く、
普段の倍近い人数がやって来られて、診療終了したら午後2時半近くになっていた。

もう1日休んで学会に参加しようかなと思ったのだが、帰ってきて良かった。
この間の日曜日、アキュイールに訪れているので、UTAさんが行かれる前に
早くその記事もアップしなければ。