ベデルの新作 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


フランソワーズ・ベデル ディ・ヴァン・スクレ NV
購入日    2007年4月
開栓日    2007年4月14日
購入先    キタザワ
インポーター ヌーヴェル・セレクション
購入価格   6380円

この土日も、先週に続いて学会であった。今回は専門分野の総会で、神戸で開催された。
後輩で親友のワイン仲間の教授が、他学会から演者として招待され、昨晩講演された。
面白い機会なので、当然ながらわたしも聴衆として参加した。
今はやりのメタボリック・シンドロームに関する講演であったが、演者本人はもとより、
聴衆だったわたしと、まいどの副院長も、メタボリック・シンドロームの当事者なのは笑えない。

別の大先生の講演の座長を、副院長が務められたこともあり、
懇親会まで3人いっしょに参加したが、非常に充実した会合であった。
懇親会でのワインは決してレベルの低いものではなかったが、やはり欲求不満になり、
帰宅後このシャンパーニュを開栓した。
わたしは演者でも座長でもないのに、厚かましくも内々の懇親会に紛れ込んだので、
文句を言える立場にはないのだが。

さて、そこここで取り合いになっている感のあるベデルさんだが、先月に新しいシリーズが
リリースされた。
新生アントル・シエル・エ・テールと、このディ・ヴァン・スクレである。
ぽつぽつ市場には出ているが、消え去るのは時間の問題だろう。

ウメムラさんのHPによると、下から順番に、
1. ディ・ヴァン・スクレ
2. アントル・シエル・エ・テール
3. ミレジメ1999
4. コム・オートルフォワ(未発売の最高キュヴェ)
となっている。
3、4の2つは見たこともない。
先日開けたただのブリュットはもっと下のランクだろうが、どうしてここに記載がないのかな?

今回のディ・ヴァン・スクレ、価格はアントル・シエル・エ・テールとあまり変わらないのだが、
新生アントルはまだ開けていないので、どう違うのかよく分からない。
香りはなかなか良いが、前のアントルはもっと優っていた気がする。

泡は細かいがけっこうきつめで、開栓してしばらく泡を飛ばした方が飲みやすい。
酸もかなり鋭いが、どこか後口がまろく、決して刺激的ではない。
フルーツ系の味わいからは遠く、芯のねっとりとしたしつこさも皆無で、好感が持てる。
他の多くのシャンパーニュとは逆に、開栓初日の方が、泡は多いもののまろやかなのが面白い。

一緒に購入したアントルを開栓するのが楽しみだが、このディ・ヴァン・スクレも、
最近飲んだシャンパーニュでは頭1つ上を行く印象である。
凡百のロゼにあるような、置いておけばシェリー、という品のなさがなく、泡が抜けた
最後の液体まで気品を保つ。

泡初心者としての感想だが、シャンパーニュは、繊細さでは赤のブルゴーニュにまさると
言っていいのかな、と思う程度にはなってきたようだ。

蛇足だが、若い女性に「わぁ~美味しいわぁ~」と言わせるには、
赤ならメルロー系の若めのワインを飲ませればいいのはよく知っている。
泡ならねっとりした果実系ロゼシャンパーニュがいい、というのが最近分かるようになった。

チューハイを飲んで、「わぁ~美味しいわぁ~」とのたもう若い女性など、
いくら美形でも相手にしないのは、ヘンコ親父として当然である。