泡ものを開ける蛮勇 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ドメーヌ・ラ・ボエム ペティアン・ナテュール『フェスティジャール』SEC VdP du Puy-de-Dome 2004
購入日    2006年4月
開栓日    2006年5月1日
購入先    Alcoholic Armadillo
インポーター ヴァンクゥール
購入価格   2300円

昨日は今年初めての夏日であった。
こんな日に備えて、先日Alcoholic Armadilloさんに注文した泡ものの1本。

2004がファースト・ヴィンテージの、オーヴェルニュの新しいドメーヌだそうだが、
「ラ・ボエーム」というとプッチーニのオペラを思い出す。
フランスワインのくせに何でラ・ボエームなの? と思うが、オーナーはイタリアオペラ・ファン
なのか? だとすると、わたしとは音楽の趣味はまったく合わない。

あるあるさんのHPには、「フェスティジャールはフランス・オック地方の方言で「祭じゃ~っる!!」
と言う意味だそうです。幾分辛口、セックのロゼです」とある。
「こちらのワインはガメイ・ド・オーベルニュ。メトード・リュラルという方法で作られました」
とも書かれているが、ブドウは多分ガメイだということ以外、わたしにはさっぱり分からない。

写真で分かるように、コルクではなくビールのような王冠にまずビックリ。
開栓すると、泡が少しずつ吹き出して止まらない。
グラスに注いでも、力強い泡が圧倒するが、何よりこの美しい色が目を引く。


この色は何という色か、と家内と議論したが、さくら色のように白を混じる色ではない。
薄いルビー色とでも言うべきか、何とも奇麗でそれだけでうっとりとなる。
これは自然な色だろうから、そこいらのカクテルのように人工的で軽々しいものではない。

それだけでもたいへん魅力的だ。
飲み干すと、舌全体をちょっと渋くてしつこい甘みが覆う。
見た目はお洒落だが、つき合うとねちっこい性格の女性か?

エア抜きをした?翌日、そのしつこさは影を潜め、甘さも上品になっている。
年をとると柔らかになり、味わいのある役もできる名女優?

2日目にブラインドで飲むと、とてもガメイという感じはせず、まるでソーヴィニヨン・ブラン
のようだ。
これはきっと、あまり考えて飲むワインではないだろう。
甘口の『フェスティジャール』DOUXも購入したから、これはまた近日中に開栓してみたい。
ブルゴーニュの求道者にしてはミーハーだな。

普段ギョーム・デュファイを愛聴している人間が、カラオケでミスチルを熱唱するのと
似ている、かも。