君子豹変す | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ドメーヌ・ロベール・グロフィエ ブルゴーニュ・ルージュ 2002
購入日  2005年4月
開栓日  2006年4月4日
購入先  キタザワ
購入価格 2880円

昨年の夏に同じワインを開けたときにはちっとも感心しなかった。そのときの記事はこちら
早いもので、あれからもう半年以上も経つので、2本目を開栓してみた。
確かに昨年の1本は、もっと軽くて単純で薄っぺらかったのだが、
今回の1本は、前回とは違って美味しいのである。

色は鮮やかなガーネット色で、昨年と同じようにそれほど複雑な香りは飛ばない。
ところが口に入れると、控えめな酸味にくるまれた、和菓子のように上品な甘さがある。
贅肉がまったくない、何とも瀟洒で奇麗なACブルゴーニュである。

この品のある甘さが特徴なのだが、余韻は大したことはない。
納得しながら味わいをかみしめて飲むワインではなく、飲みやすくすいすい開けてしまう。

先日のカイヨのブルゴーニュ・ルージュも、2日目の味わいを知ってコスパは非常に高いと
感じたが、このワインは、その倍の値段がついていることを納得させるものがある。

昨年のブログで「高すぎるのとちゃいまっか」と書いておきながら、
厚顔無恥にまるで違うことを書いているような気がする。
君子豹変とは、こういうことを言う。

もちろん、同じ時に同じところで買ったものである。
7ヶ月を経て熟成してこうなったのか、それとも個体差なのか分からない。
その両方の要素が相まって、この結果になったのかも知れない。

この分なら、このワインもまだまだ凝縮した果実のエッセンスを内包していきそうである。
たしかまだ1~2本手持ちがあるので、追って開栓してみたい。


と、開栓当日の印象を書いたところで、翌日に残りを飲んでみたら、もはやふ抜けた味わい・・・
やっぱり、それほど力のないワインであることを露呈してしまっている。
上記の印象は、あくまで開栓数時間までの描写であると思われたい。

今開栓したなら開栓後数時間がピークであり、翌日の振る舞いからは、
やっぱりさほど大したワインではないと断ぜざるを得ない。
君子はしょっちゅう豹変する。

ooisotaroさんは、すでに2003を開栓されている。そのコメントはこちら
実はわたしも2003ものは持ってはいるが、まだ開栓していない。
パストゥーグランも冴えなかったし、この造り手の普及ワインにはあまり期待しない方が
いいかも知れないなあ。

ついでにボンヌ・マールとレザムルーズの2003も買ってしまった。大散財である。
これらの開栓時期は、いつだろう。