派手ではないが、良い仕事 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ジョルジュ・ルーミエ シャンボール・ミュジニー 2000
購入日    2006年1月
開栓日    2006年1月22日
購入先    INAGEYA
インポーター 不詳
購入価格   6980円

このシャンボール・ミュジニーは、ルーミエでは最も一般的で、
ACブルゴーニュを除きおそらく最も安価なワインである。

2000年ものは、2~3ヶ月前にかわばた酒店から少量売り出され、わずか数時間で完売して以来、
ネット上では見かけないものだった。
ところが先週いくつかのネットショップから、この2000と2001がいっせいに売り出された。

どこかのインポーターが入れたものを、数点のショップに流したものと思われるが、
少しだけ購入してみた。

六覚燈の中山さんの話を聞くと、ネットショップは何を売っているか分からない世界で、
ことに繊細なブルゴーニュはハズレをつかむ可能性も高い、と言いたげな印象を受ける。
わたしなんぞ、まさにそれを実体験している一人かも知れない。

このワインも、インポーターを示すラベルがない。
しかし品質は問題なくしっかりしていた。

先日六覚燈で飲んだル・コルトンとは対照的な陰性のピノ・ノワールである。
色も香りも、どことなくくすんで華やぎがないが、コクがあって酸味はおとなしい。
村名とは思えないほどボディはしっかりしている。

つまり、良いヴィンテージではないが、まだかなり若開けなのだろう。
渋みもあるが、いつもの通り時間とともに漸減していき、
何の抵抗もなく6時間ほどで空けてしまった。

ものすごく楽しんだわけではないが、わたしの場合、気に入らない酒は身体が拒否して
入ってこないので、6時間で空けれること自体が気に入った酒である証拠である。

このワインもまた、数年待てばもっと伸びやかになり、繊細な酸味を帯びてくるに違いない。
しかし、ピークで判断しないと何とも言えないが、シャンボール・ミュジニーの村名でこの価格は
ちと高いかな、とも思う。

人気あるルーミエだからこんなものかも知れないが、シャンボール村なら
ギスレーン・パルトの1級あたりで、もう少し安くていいものがありそうな気もする。