ペア同様何かと国籍問題が浮上するアイスダンス。今回は特にそれが取り上げられることが多かったように思います(デンマークのボードリー&サアンスン組のネットでの署名活動が記憶に新しいところ。ボードリーは結局国籍取得できず、デンマークは取得していた1枠を放棄しました)。
グローバル化が進むフィギュアスケートのカップル競技ですが、グローバルケースが増えすぎて、ちょっと待ったを出す国も増えたといえるのでしょうか?
何はともあれ、アイスダンスの各国代表を、独断と偏見とデータで予想してみました。
マークの説明
当確 国内選手権でどんな演技をしても、たとえ国内選手権欠場しても代表に決まること間違いなし。
有望 代表に選ばれる可能性高い。
ダークホース 有望選手が国内選手権で結果を出せないと繰り上がって代表に選ばれる可能性あり。
一発 予測不能。国内選手権一発勝負で浮き上がってくる可能性あり。
難 有力選手だが、難しいと思われる。
できることなら選ばれてほしい選手
()内数値は獲得している枠数。選手名をクリックすると過去の試合のスコアシートやビデオが見れるページに飛びます。
JPN 日本(1)
Kana MURAMOTO / Chris REED 村元&リード組
ネーベルホルン杯で素晴らしい演技でオリンピック枠を獲得した村元&リード組。代表はほぼ決まりでしょう(全日本欠場しても決まるほどではないと思いますが)。ほかに小松原&コレト組(結婚して国籍取れたのかなあ?)とやジュニアから上がった深瀬&立野(立野君
の背中大好き
)組もいますが、かなり差があります。
CAN カナダ(3)
Tessa VIRTUE / Scott MOIR ヴァーチュー&モイア組
Kaitlyn WEAVER / Andrew POJE ウィーバー&ポジェ組
Piper GILLES / Paul POIRIER ギレス&ポワイエ組
カナダは、GPシリーズにも出場したこの3組で決まりでしょう。彼らの脅威となるカップルは国内に見当たらないです。ウィーバー&ポジェ組は今シーズンのショートダンスは、結構好きですね。ギレス&ポワイエ組はフリーのプログラムを「007」に変えるという情報アリ。この組は今シーズンはペリー・メイソン(超シブ裁判ものドラマ)、以前は「欲望という名の電車」とかヒッチコックとか、アイスダンスっぽくない選曲多しですね。
USA アメリカ(3)
Maia SHIBUTANI / Alex SHIBUTANI シブタニ兄弟
Madison HUBBELL / Zachary DONOHUE ハベル&ダナヒュー組
Madison CHOCK / Evan BATES チョーク&ベイツ組
アメリカは、グランプリファイナルにそろって出場した、この3組が飛びぬけているので、決まりでしょう。ただ、どの組が全米チャンピオンになるか、メダルの色は、試合になってみないとわからないほど拮抗しています。シブタニ兄妹がGPシリーズの成績でも抜けていそうですが、グランプリファイナルでは、フリーでは6位という意外な結果もありました。個人的には、ハベル&ダナヒュー組が好みですが、どうなるか?
FRA フランス (2)
Gabriella PAPADAKIS / Guillaume CIZERON パパダキス&シゼロン組
Marie-Jade LAURIAULT / Romain LE GAC ローリオ&ルギャック組
Angelique ABACHKINA / Louis THAURON アバチキナ&トーロン組
先週末のフランス選手権では、ショートでは連戦の疲れ?か転倒もありましたが、フリーでPCS5項目で10点でなかったのは1項目2ジャッジだけという圧巻の演技で、もちろん200点超えで優勝したパパダキス&シゼロン組は、別格中の別格として、2枠目は、パパダキスたちと同門で、今年の世界選手権にも出ていたローリオ&ルギャック組と、今年シニアに上がったアバチキナ&トーロン組の争いになり、今シーズンの成績、スコアはかなり拮抗しています。個人的には、今シーズンのローリオ&ルギャック組のフリープログラムは、要素がいろいろおもしろいものを取り入れていて好みです。先週末のフランス選手権では、ローリオたちが2位に入りました。おそらく来月のヨーロッパ選手権で最終決定となると思います(フランスはヨーロッパ選手権では3枠あるのでアバチキナたちも派遣されると思われる)。
Updates: フランススケート連盟が、アイスダンスのオリンピック代表はパパダキス&シゼロン組は決定で、2枠目はヨーロッパ選手権後に決定と発表しました。
RUS ロシア(2)
Ekaterina BOBROVA / Dmitri SOLOVIEV ボブロワ&ソロビエフ組
Alexandra STEPANOVA / Ivan BUKIN ステパノワ&ブキン組
Victoria SINITSINA / Nikita KATSALAPOV シニチナ&カツァラポフ組
ボブロワ&ソロビエフ組がソチ以降ロシアを代表するアイスダンスカップルで、国内選抜では間違いなくオリンピック代表に選ばれるでしょうが、ボブロワが2シーズン前ドーピングで国際試合出場停止になった件が、今回のオリンピックでどうなるのかが、よくわかりません。結局以前のドーピング疑惑は、不正使用を証明できなかったという事で、国際試合に復帰しましたが、今回のクリーンな選手だけ認めるという中に入れるのかどうか? 2枠目は、昨シーズンの熾烈な戦いを繰り広げたステパノワ&ブキン組とシニチナ&カツァラポフ組が、ここでも争うことになりそうです。今シーズンの成績からするとステパノワたちはGPシリーズで表彰台2回、シニチナたちは表彰台1回というところで、ステパノワたちが一歩リードしていますが、シーズンベストスコアはそんなに差がありません。来週のロシア選手権と来月のヨーロッパ選手権で決まると思います。
ITA イタリア (2)
Anna CAPPELLINI / Luca LANOTTE カッペリーニ&ラノッテ組
Charlene GUIGNARD / Marco FABBRI ギニャール&ファッブリ組
イタリアは、GPシリーズに出ていたこの2組が、突出しているので、この2組で決まりでしょう。元世界チャンピオンのカッペリーニたちとギニャールの差はどんどん詰まっている感じです。今シーズンのギニャールたちにショートもフリーも私は気にっています。
ISR イスラエル (1)
Adel TANKOVA / Ronald ZILBERBERG
イスラエルは、何といっても昨シーズン活躍していたトビアス&トカチェンコ組が、国籍問題で出場できない見込み。イスラエルの他のアイスダンスは、2組ISUの国際試合に出ていますが、そのうち1組はジュニアで女性が今シーズン開始の段階で14歳なので出場できないので、残りのもう1組になりそうです。この組は、ミニマムスコアをぎりぎりクリアしているっぽいです。現時点でイスラエルは枠の放棄はしていないので、これからの放棄は考えにくいので、彼らが代表として選出されるのでしょう。
ESP スペイン (1)
Olivia SMART / Adria DIAZ スマート&ディアス組
Sara HURTADO / Kirill KHALIAVIN ウルタド&ヒャラビン組
長らくスペインのトップだったウルタド&ディアス組が解散して、昨シーズンから新たなパートナーと組んでの熾烈なオリンピック1枠争いになっています。今年の世界選手権はスマート&ディアス組が出場、GPシリーズにも1試合出場し、彼らがオリンピック代表有力と見ました。先週末のスペイン選手権でもスマート&ディアス組が優勝しました。しかしスペインのスケート連盟は、ウルタド&ヒャアラビン組を代表にすでに選びました。スペイン選手権直前に開かれたゴールデン・スピンでは、ウルタド&ヒャラビン組がスマートたちに勝っていたのが、評価されたようです(スペインスケート連盟は国内選手権とゴールデン・スピンをオリンピック代表プロセスにカウんとしていました)。個人的には、スマートたちのショートダンスが結構好きだったので、残念です。ただ、やはりシーズン初めの大会から比べると、徐々に調子が下向きになっている感じはありましたが。でも国内選手権で優勝しながらオリンッピクに出られないとは、本人たちの心中いかばかりかですね。
GBR イギリス (1)
Penny COOMES / Nicholas BUCKLAND クームズ&バックランド組
Lilah FEAR / Lewis GIBSON フィアー&ギブソン組
イギリスチャンピオンで、2016年の世界選手権ではベスト10に入ったクームズ&バックランド組が代表最有力。昨シーズンはケガで世界選手権に出場できず、オリンピック枠はネーベルホルン杯で勝ち取りました。しかし、ネーベルホルン杯で強さを発揮したクームズたちも、その後下降線? 繰り上げ出場したNHK杯では、フリーで、格下の村元&リード組よりも低いスコアとなりました。なので、昨シーズン、けがのクームズたちに代わって世界選手権に出場したフィアー&ギブソン組にも、チャンスが全くないわけでもない状況です。
GER ドイツ (1)
Kavita LORENZ / Joti POLIZOAKIS ローレンツ&ポリゾカキス組
Katharina MÜLLER / Tim DIECK ミュラー&ディーク組
オリンピック枠を勝ち取り、ここ数年ドイツチャンピオンのローレンツ&ポリゾカキス組が代表最有力。2番手ミュラー&ディーク組も、シーズンベストスコアは、ローレンツ達から2点差くらいで、実力は拮抗しています。
KOR 韓国 (1)
Yura MIN / Alexander GAMELIN ミン&ガメリン組
韓国唯一国際試合に出場しているミン&ガメリン組が代表確実です。アメリカ人のガメリンは、今年の7月には韓国国籍を取得したようで、オリンピック出場問題なしです。
CZE チェコ (1)
Cortney MANSOUR / Michal CESKA マンスール&チェシカ組
Nicole KUZMICHOVA / Alexandr SINICYN コズミコヴァー&シニチン組
チェコのアイスダンスは上記2組が飛びぬけていますが、2組とも女性はカナダ出身で、チェコ国籍取得できているのかよくわかりません。チェコ選手権はマンスール&チェシカ組が昨シーズン優勝していますが、ケガがあったのか、ヨーロッパ選手権、世界選手権はコズミコヴァーたちが出場、GPシリーズもロシア大会1試合アサインされていました。オリンピックの枠はマンスールたちが、ネーベルホルン杯で勝ち取りました。(
どちらの組も演技の印象なしですが。。)
POL ポーランド (1)
Natalia KALISZEK / Maksym SPODYRIEV カリシェク&スポディレフ組
UKR ウクライナ (1)
Alexandra NAZAROVA / Maxim NIKITIN ナザロワ&ニキーチン組
TUR トルコ (1)
Alisa AGAFONOVA / Alper UCAR アガファノヴァ&ウチャル組
CHN 中国 (1)
Shiyue WANG / Xinyu LIU ワン&リウ組
SVK スロヴァキア (1)