春の音楽祭、賑やかに終了いたしました!


皆さんそれぞれに目標とするものがあり、

それがしっかり果たされていたような。

嬉しくなる瞬間の連続だった音楽祭、

今回もアツアツでした!


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まずはヤングチームから。


2年生になったHくん。

ギターに貼ったドレミシールを外し、

ようやく音の場所が分かってきたところ。

音階で歌ってその場所を探し弾く。

なかなか教室でだけでは覚えられず、

ご家族でお家でも一緒に歌いながら、

練習に付き合ってくださりついに完成!


2曲、堂々と、リズムに乗って、

演奏できていて、急成長に感動!

でも彼の本当の出番はここからで..

マントをつけてシルクハットをかぶり、

マジシャンハルのマジックショー開催‼︎


マジックにどハマり中の彼は、

練習したマジックを見て欲しくて、

そのためにギターをがんばった。笑


熱心に準備してきたマジックは完ぺきで、

アシスタントにお客さんも呼び出し、

トークも流れもバッチリで盛り上がった。

何より楽しそうで、こちらまで幸せになる、

そんな空気で会場を満たしてくれました♪


お次は新たな仲間4年生のSくん。

すでに大人が弾くような曲を弾く彼は、

本当にギターが好きなんだろう。

リハーサルから今回弾く曲以外も弾いてて、

初めての出番でも堂々として頼もしい。笑


すでに弾けるけれど、歌うように弾いたり、

イメージしながら音楽をつくるのは、

新鮮だったようで、今回は小さな曲に、

物語をのせて表情をつけることに挑戦。

彼の思いつくお話がまた面白く、

それに音色を合わせて弾く方法を試すと、

ピタリとハマり、うまく乗っていてワクワク。


もう一曲は前から弾いている馴染みの曲。

こちらも練習時よりもダイナミックな、

音楽になっていて感心してしまうし、

初めて聴いた皆さん一同びっくり!

どんな風に伸びていくのか楽しみです♪


最後は5年生になったHさん。

最近はお家でも練習するようになり、

指が自由に動くようになったからか、

新しい曲でも怖がらずに挑戦するように。


今回はスラーという技術がたくさん出る、

曲に初挑戦だったけど好きになったようで、

楽しそうに、鳴らせていたし、

音量変えて表情も付けようとしていたり、

グッと大人になってきていてドキッとした。


私との二重奏ではノリノリで歌うように。

ほんと楽しそうな音を出せる。羨ましい。

歌も踊りも大好きな彼女の持ち味かな。

今後の変化にワックワクです♪


ヤングチームを見ていると、

まだ若いのにちゃんと“自分の好き”があって、

それを表現できていることに驚く。


幼稚園や学校での学び方も、

変わっているんだろうな。

たぶん何でも興味がわけば、

一瞬でグッと伸びる準備はできてる。

そういう成長過程を、

近くで感じさせてくれて嬉しいなぁ。

邪魔はせず、お手伝いできるよう、

私も成長してゆかねば。だな〜


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そして大人チームの出番。


もうすっかりこの教室の音楽祭に、

慣れている皆さま。

準備から、ステージ上での振る舞いまで、

すごく和やかな空気感。

(たぶん緊張はされているけれど見えない)


トップバッターは、

マジシャンハルに呼び出され、

「ちゃらら ららら〜♪」と歌いながら、

前に出て盛り上げてくれたHさん。感謝‼︎笑


過去曲を思い出す作業に苦戦しつつも、

身体が覚えているものや楽譜の書き込み、

そこから戻る感覚を追い仕上がった2曲。

やはり前とは違う雰囲気で、

しばらく弾けない状況だったのに、

前よりも身近なものになったような、

Hさんから自然に出てくる音楽、音色、

になったように感じられて嬉しかった!


お次はFさん。私も二重奏で参加。

休みのたびにレッスンに来てくれては、

その時に弾いてみたい曲に挑戦。

お互いその時だけ楽譜をみて合わせる。

遊びのようなテンションで慣れてきた曲。

重ねていくにつれ音色も変わってきて、

ずいぶん相手の音を感じながら弾けて、

心地よい音楽になっていたと思う。

Fさんの遊び心とチャレンジャー精神、

皆さんにも刺激になったようで嬉しい♪


そして、お久しぶり出演のNさん。

急にレッスンに戻られた、と思ったら、

猛烈な勢いで難曲に取り組まれ、

私が手伝う間もなく仕上がった。スゴイ‼︎

好奇心旺盛でいろいろ挑戦し、

すべてに全力で向かって行くNさん、

その熱さが音楽に乗っていた気がするし、

情熱的に取り組む大切さ、というか、

楽しさがみんなに伝わったようで嬉しい!


後半はじめは、Sさん。

作曲家ソルさんに魅了された今回。

やればやるほど魅力がみえて難しくなる、

分かったと思ったら、わからなくなる..

好き、なために、はまり込んだ沼。

きっちり弾いたり、壊してみたり、

いろんな取り組みで向き合った練習曲。

これまでのSさんの歌い方とはまた違う、

新しい一面が音で届く素敵な結果に。

こういう場面に出くわすとゾクゾクする。

いいな。変化があるってカッコイイ!


お次は、Tさん。

なにかと忙しくギターが触れない..

そんな中で始めた、小さな曲を丁寧に弾く。

どんどん難しい曲に進んでいくのではなく、

指の苦労が少ない曲を表情豊かに色づけ、

愛着ある一曲に仕上げていく。

これがハマってきたようで、

Tさんらしいあたたかい音色が響き、

皆さんもうっとり。

上達するということは、

曲の大きさ、豪華さじゃない。

そう伝えてくれる音楽でした!


最後はTさん。

美しい音が出したい!そこに夢中のTさん。

爪、フォーム、タッチ、すべてを見直し、

力まず自然にふわっと音が出せるよう、

毎レッスン、ヤングよりも若く熱い情熱で、

取り組み、新しいことを知れるのが楽しい!

とキラキラした目で言われる。

曲中すべてで満足いく音とはいかずとも、

歌いかたも含め、ずいぶん柔らかく、

美しい音が出てくるようになってきて、

Tさんはこんな風に歌いたかったんだな、

という音楽が流れ始めた。

そういう時間のかけ方、それに伴う変化、

こういう姿を、音楽を、全力で惜しみなく、

見せてくださったことに感謝。素敵でした!


最後の最後は残ってくださったみんなで、

ギター伴奏と歌で締め。

1回目の練習から良い感じで感動。

自分の曲だけでも忙しいのに、

ありがとうございました!


ヤングチームの成長っぷりに驚くけど、

大人チームのじっくり熟成タイプの変化、

こちらも見応え満点で、

そこに居るみんなで、その変化を感じ、

伝えあい、上達していける。

そんな平和で幸せな空間ができていて、

もう嬉しくて嬉しくて..


参加できなかった皆さんからも、

会を気にかけるお言葉をいただいたり、

参加者もお越しでない方を気にかける、

言葉がとびかっていたりと、

なんて素敵な教室なんだここは‼︎

と何度もうるっときた音楽祭。


今回も無事に開催できたこと、

心より感謝いたします。


ご参加くださった皆さま、

気にかけてくださった皆さま、

手伝ってくれた両親、

有り難うございました!!!




おもしろかったな〜




帰り際、、

『次はトランプマジックやりたい!』

というHくんに、

「お客さんに見せにくいから、違うの!」

というお父さん。



楽しみだわ〜  笑


















2024.5.17 Instagramより

去年から見よう見まねで始め、2年目に入った自然農。

芋や豆、オクラは立派に育ったけれど、葉もの野菜と玉ねぎは苦戦中。苦戦、、と言っても、水も肥料もあげず野菜周りの草をカットするだけの、ほぼ見守り放置だから大変ではない。


もっと育つのかい?もう限界なのかい?

と語りかけつつ、芽が出た8月からずっとつまようじ程度の葉で生きてきた玉ねぎ(2枚目、小粒の2つ)。ようやく葉が枯れたので収穫。銀杏ほどの身になっていました。


すーごいちっちゃいけど甘くて美味しくて感動。笑

皿の左下は極小にんにく。


『虫も敵としない』精神のため、食べられてしまうものも多いけど、害虫となる虫を、食べてくれる虫やカエルが増え、その益虫たちすら食べてしまう鳥やちょっと大きな動物(まだ出会ったことはない)がきて、その大きい方々のフンや虫の死骸、枯れた草が土に還ることで畑の土が肥えて、新たな種の草が生まれたり、野菜が育つようになってくる...



そんなサバイバルな循環のある世界なので、植物の育つ生命力よりも、生き延びる生命力に驚かされることが多い自然農。今の趣味、完全に畑。おもしろい。


時間がかかること、すぐ答えがでないことが、よりおもしろい。私にとってのギターやレッスンと似てる。


じーっと見てるなかで生まれる、静かな変化、に気付けた瞬間がすごく嬉しい。というかシンプルに、生きる人や、生きた緑の、そこに在るだけの美しさがたまらん。


でも欲はあるので、来年はもうちょっと大きい玉ねぎが食べたい。












久しぶりに何もしない休み。


手つかず乱れた部屋を、

片付けはしたけれど、

それは今一番必要だったこと。


気持ちもすっきりし、

思考も健康になったよう。


私がずいぶんバタバタ余裕なく、

過ごしていたときに亡くなった、

オスカー・ギリアさんのことを、

ふと、思い出した。


2008、9、10、12年の4回。

イタリア・シエナで開かれる、

夏季講習会(約1ヵ月)に参加し、

ギリアさんから直接レッスンを、

受ける機会に恵まれた。


30歳までという制限があり、

みんな若く、熱く、勢いがあった。

すでに演奏家として活動する人も多く、

毎レッスンがコンサートだった。

そんななかにほぼ初心者で乗り込んだ。


オーディションで受講生が決まる。

私の日本での先生の先生、

という関係性から機会をくれたと、

しか思えないのだけど、

計16回のレッスンすべて、

全力で音楽を伝えてくださった。


日本語含め7ヶ国語(だったかな?)

使いこなすイタリア人のギリアさん。

私のレッスンは日本語で。

注意するときは英語で。

すごく怒ったらイタリア語で、

なにかを叫ばれることも。

(私は伊語分からないけど、

怒られているのは分かる。伝わる..)


自分に対してのレッスン、

他の生徒に対してのレッスン。

(今はじめて計算してみたけど、

1ヶ月の間に最低90回のレッスン。)

そのすべてに本気で。

本当に一人一人その人にとって、

大事なことをそれぞれに合う方法で、

伝えていく姿は、

優しくお茶目で子どものような、

時おり強そうな犬が吠るような、、

そのなかで表情豊かに歌われる声、

その歌で指揮されるように、

生徒の音楽が変わっていく。


そんなことを思い出し、

ギリアさんとのメールを見返した。


恐れ多くも、

何度もメールのやり取りをしていて、

当時の自分の厚かましさに驚く。

でも、おかげでとても嬉しい発見があり、

私グッジョブ、とも思う。


夏にレッスンを受け、

たくさん学んで変わって帰ってきた、

気がしていたのに、

自分で弾こうとすると上手くいかない。

なので、ギリアさんのレッスンを、

あのシエナの空気感を思い出しながら、

なんとか練習しています。

と言うようなことを書いた私に。


  +++

私があなたがより良く弾けるように教えるとき、あなたはあなたの良さに気付くようになる。でもその‘より良く’なることは私から得るものではない。私はただあなたの中から引きだしているだけ。


すべてはそこにある。

それを自分で引き出せるかどうか悩むのはやめなさい!

もちろん、あなたはできる。

必要なことは、その音があなたの想像力に示唆するものはなにか、よく聴くこと。

  +++


直訳すると変な感じがするな..


この言葉がすごく心に刺さったのは、

間違いなく覚えているけれど、

今、ようやく飲み込めた気がする。

この文章の前には「うさぎとかめ」

の面白い解釈も書いてくださっていて、

その当時の私に分かるように、

伝わるようにすごく丁寧に。

その思いも含めて、

今またより深く刺さる。


この言葉はギリアさんからのものだけど、

日本での先生、松永一文さんからも当時、

同じようなことを伝えてもらっていた。


知っている。分かった。

そんなつもりでいたけれど、

全然そうじゃなかったと今気付く。


まだ理解できない境地を伝えるって、

難しい。けれど、伝えつづける。

それを私の憧れる先生たちは、

体現してくださっていたのだと気付き、

そこにも心がグッと熱くなる。


音楽も、そこに向き合う心も、

ずっと伝承されている。


私もそのチェーンのひとつになりたい。

繋がりたいし、繋いでいけるといいな。


『..でも技術的な基礎練習は忘れるな!

あなたは覚えが早いけどすぐ忘れる。』


と、釘を刺されているけれど。笑


当時、70代半ばだったギリアさんが、

『私はまだ自分が十分じゃない、

と信じている!それがなんだ?』

とも書かれていて、

バチンと背を叩かれた気がした。


巨匠とよばれるひとは、

この世を旅立ってなお、

教えつづけていくんだな。


今日ようやく、

ギリアさんにもう会えないのだと、

自覚して、泣いて、見送れたと思う。


有り難うございました。

Arigatou gozaimashita!



いつも書いてくださった、

Mata aimashoo!





絶対に、Mata!!!


(Oscar Ghiglia, 1938年8月13日 - 2024年3月3日)


面白いインタビューを見つけた。

また見返したいから載せておこう。