正直に言おう。読んでいるうちに眠くなってしまった。
しかし誤解しないで欲しい。つまらなかったのではなくてあらゆる難しい事象の説明を上手く訳しきれていないだけに、理解するのに苦労し、そのために眠くなってしまったと言っておこう。
訳が直訳気味になっていて、意訳になりきれていないと言えばわかってもらえるのではないだろうか。原本である英文ならもっと分かりやすいのかもしれない。
それでも作品としてはとても良い「狙い」を持っている。その「狙い」とは物語としての革新性である。
独立運動の首謀である教授、ワイオミング・ノット、マヌエルらが超高知能型ロボット「マイク」の力を借り、地球の植民地である月が地球からの独立を果たす物語。
地球に搾取され続け、貧困に喘ぐ月世界市民による地球の穀物生産や蔑みの対象とされ続けることからの逸脱であり、そのための独立だった。
その独立の進行が安易な作品にありがちな非科学的な手段ではなく、綿密な計画や計算のうえで、さらに実際的な、つまり本当にあってもおかしくなさそうな手段によって遂行されているだけに内容としては非常に面白い作品。
★★★★☆
