THEATRE GRENAT ~てあとる・ぐれな~ -16ページ目

『新宿コントレックス vol.0』観劇!(2011.7.14)

『新宿コントレックス vol.0』観てきました@シアターミラクル。

「毎回「演劇」と「人を笑わせる表現」を自認する劇団・ユニット・個人を公募し、コントライブを行うオムニバス企画」。

アガリスクエンターテイメント
トリコロールケーキ
黒薔薇少女地獄


の3団体が参加。各団体の持ち時間は30分程度で、アガリスクは5演目、トリコロールは4演目の上演。

しかし黒薔薇少女以外は、ちょっと不満が残るかなぁ、と。
そこそこ面白かったけれど、劇団のカラーもよく分からずにこの一夜で「何を観客に残したいか」があまり伝わらず・・・。

これから短いスパンで開催するというこの企画、前者2団体の笑いの量やインパクト(強弱は関係なく)では一般の観客に足を運ばせるという引力はあまり感じられず。
これからどのような方向性で行くのかなぁと気になる部分ではありますが。

唯一、太田守信さん率いる黒薔薇少女地獄だけは、演劇+コントで出来ることの可能性を最大限に活かし、観客を巻き込んで場内を震わし、沢山のものを提供しなお且つ持って帰ろうと凄まじい意欲でこの企画に臨んだ気迫が感じられました。

その黒薔薇少女地獄。演目は、『鉄道少年の恋』

鉄道ヲタクの青年と、同じく鉄道ヲタクのゴスロリ少女が乗ったアングラ鉄道での恋の物語。

冒頭部分の鉄ヲタ青年のキモいモノローグで客席が一気に沸騰。
「キモーい。。」「ひぃぃ」などの女性の声が聞こえてきて圧巻(笑)

そしてゴスロリ少女(しかし鉄ヲタなので儚い印象)は可愛らしく、白塗り・学ランのアンドラ鉄道車掌は立っているだけで恐ろしい気迫。

3人のキャラがみんな立っていて、舞台の上にいるだけで絵面で笑える。
オープニングは「銀河鉄道999」の主題歌を歌いきってるし、鉄と恋の狭間で揺れ動く青年の心の中の葛藤がアングラ鉄道の車掌に乗り移って格闘を始めてしまうし、このアホのようなナンセンスさ加減が、揺るいのだか濃いのだか分からないけれどお腹が痛くなるほど笑って笑い疲れてしまいました。
短い時間ながらもかなり楽しませていただき、この一作品でチケット1000円の元が取れておつりが来るほど。

ちなみに鉄ヲタ青年を演じた堀口武弘さんは、海賊ハイジャックでサン・ジュストを演じた方だったのですね。
終演後に気付いて、あまりの印象の違いに驚いてしまいました。
方やフランス革命時に「死の大天使」と呼ばれた美貌の政治家。
方や「女子発見であります!」とか騒いでる赤いバンダナのキモヲタ。
役者さんってすごいですよね。

ちなみに、演劇というにはアニメぽさが強い太田演出ですが、今回はコントということで上手くそのジャンルがはまっていたなという印象。
また観たいな。太田さんのコント。


(観た日:2011.7.14)

MU「5分だけあげる」観劇。(2011.6.29)

MU「5分だけあげる」観てきました@王子小劇場。

・・・いろいろ考えさせられる舞台だった。
いつものMUには、過去の自分の記憶を掘り起こされて、鋭い痛みを伴って観ていたのだけれど。

今回は、過去を思い起こしながらも。
直面させられているのは、現在の自分。
あまりに痛くて、それをどう未来に繋げるか、希望をどこに見出したらいいかと。
それを探り当てるまでに随分と時間が掛かってしまった。

自分が子供の頃は、親は絶対だと思っていて。
先生の言うことは聞きなさい、大人の言うことは聞きなさいと教えられたけど。

現実はこの舞台の上と同じ。
子供教育するべき大人が必ずしも立派な大人ではなく。
何が大人で何が教育なのか。
セックスしていれば大人なのか、子供がいれば大人なのかと目の前の光景に怒りを覚えてしまう。

そのような現実に絶望して、爆弾を持って教室に入る女教師。
その真っ直ぐさに私は共感する。
そして真っ直ぐすぎるから破滅へと向かう姿に恐怖を感じた。

そこにあるのは、私の未来。
希望の見出せない未来。

けれど、終演後に作・演出のハセガワアユムさんとお話したときに、これは決して絶望的な物語ではないことが分かった。
アユムさん自身が悲観的でないなら、この舞台のどこかに希望の光を見出せるのだろうと感じた。

2回目に観たときはまだ見えなかった。
けれど、3回目に最後列で見たときに、それは見えた。

それは、演技やストーリーからではなく。
舞台を小宇宙のように浮かび上がらせる照明の美しさからで。

幻想的なその光は、舞台の上の人間を照らし。
乱れて、壊れているはずの人間達を柔らかく包んでいた。

破滅へと向かっているように思えた女教師の未来をどこかで再生するような。
希望はどこかにちゃんとあるよと言ってくれるような、美しい光景。

その美しさを前にして。涙が止まらなかった。
私は未来をも愛していいのだろうか。
今の自分は、迷いも多く、後悔も多過ぎるほど多いけれど。

アユムさんの脚本は、いつも人生を肯定してくれる。
それは直接言葉では語られないけれど。

いつも敢えてその痛みに浸るように、私はMUの客席に足を運ぶ。
このような感覚を味わわせてくれるのはMUだけだから。

良い劇団も素敵な公演も、星の数ほどあるけれど。
こうして、自分の人生に関わってくれるお芝居がどれだけあるのだろうと思う。
そんな奇蹟のような舞台に出会えることの幸福を、私は手放したくない。
これからも。どんなに痛くても、私はMUを観続けたいと思う。


・・・と、遠回しで訳分からないかもしれませんがごめんなさい。
なんかね。痛いの。今も。ひりひりと。


(観た日:2011.6.29)

コロブチカ「2」観劇♪(2011.6.29)

コロブチカ「2」観てきました@SPACE雑遊。
"イケメン女優"コロさんがプロデュースした二人芝居×3。
どれも楽しかったです。はい。


「sweet motion」
出演者:右手愛美大杉亜依里
作・演出:コロ

知症の祖母を持つ少女の部屋に、見知らぬ女性がやってくる。
大切な人に忘れられる悲しさと、それでも見守る愛の物語。


女優さんが二人とも、びっくりするほど美人。
けれど、絵的にアンニュイで美しい以外に特に引かれるものはなかったかな・・・。
お話もテーマも目新しいものはなく、ゲシュタルト崩壊という言葉だけが浮き上がってた印象。


「グッドフェローズ」
演出・出演:浅見紘至伊与勢我無(ナイロン100℃)
作:竹内佑(デス電所)

妻の浮気相手を縛りつけ、ブルーシートの上で嬲り殺す男。
しかし妻は行方不明。浮気相手の身体からは蛇や蜂が。。


ブラックだけどかなり笑った。
膝や口に釘を打ったり、肩を鋸で切ったりするんだけど、流れる血糊に戦慄しながらも、ユーモアたっぷりの演技に目が離せない。
デス電所という名前、覚えておこうっと。


「来週は桶狭間の合戦」
出演者:コロ堀越涼(花組芝居)
作・演出:中屋敷法仁(柿喰う客)

援助交際の相手を殺そうと画策する二人の女子高生。
ひたすら噛み合わない二人のやり取りと、そこに潜む心の闇。


これはもう、圧巻。
面白すぎて楽しすぎてずっと観ていたいなという気持ちになれた。
それはやはり、二人の役者さんの確固たる実力と魅力。
それらに裏打ちされた贅沢な時間が過ごせて幸せ。
考えてみれば二人芝居ってあまり観る機会がなく。
私の中で伝説になりそう。

うーん。やっぱり涼さんすごいな・・・。
益々、目が離せない。


(観た日:2011.6.29)