Day380-ここまでのあらすじ
コオは、
「莉子のYesを確認したいなら、まずは莉子が施設に確認に行くこと、見学を済ませる期限は来月末。」
「それをやらないなら、私は、もう、この老人ホーム探しの件からは手を引く」
と父に伝えた。父は、「莉子を、ゆっくり時間をかけて説得する」といい、コオは
次の月の末までに、莉子が施設を見学し、意思をはっきりさせるとこ。さもなければ、手を引くことを父に宣言する。
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そして、期限までの2週間日間。
コオの手を引く宣言は、それなりの効果を及ぼした。
父は自分から、高齢者住宅紹介業者の藤堂に、もう一度パンフレットを持ってきてほしいと頼み、
藤堂は2回目であるにもかかわらず、丁寧に、資料を付けたものと、連絡先を含めたものをもう一度届けてくれた。
そして父の担当ケースワーカーの浅見からは、パンフレットを妹・莉子に渡した、と連絡があった。そして、その後、藤堂から見学の予定も決まった、と連絡があった。
ようやく事が進むのか、とコオは少しホッとした。
しかし。
コオは、まだ甘かった。
期限ギリギリに月末に見学予定を入れた妹・莉子は、例によって、この日ドタキャンしたのだった。

