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あらすじ BattleDay0-Day86

 

*******Day86以降・前回までの話*********
 
父が退院した。コオは、父の退院後ケアマネージャー立石と連絡を取り、父が退院後すぐ自宅に戻ることはなく、老人保健施設に短期入所していたことを知る。更に立石は莉子が父の自宅介護で必要なことを自分で決定できず、困っていることをコオに伝える。コオは今後自分の提案を、立石がプロとして莉子に提案してくれるように依頼する。莉子をキーパーソンとする大前提を先に明確にしたうえでの連携は機能し始め、コオは父の自宅介護に必要な金額の見積もりをした。

 ゴールデンウイークを前に、コオは帰省してくる長男・遼太のことを想う。 
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 ゴールデンウィークは、せっかくだから、家族旅行をしよう、ということになった。

 コオも遼吾も仕事が忙しかったし、たまの休みも、今まで遼太や健弥のクラブ活動で一緒に出かけられることは殆どなかった。

 どこに行く?鎌倉にしようか?

 自転車借りれば色々楽に回れるよ!!

 泊まるところはこれくらいの予算でどう?

 晴れるといいな

 俺はこの鳥居がずーっと並んでるところに行ってみたい

 

 4人の間でメッセージが行き交い、わずか一泊のみの家族旅行はあっという間に決まった。

 

 いまでもあの時を思うとコオは泣きたくなる。

 あんなに楽しかったのに。

 たった2ヶ月で驚くほどしっかりして見えた遼太。

 4人で自転車でまわった鎌倉も、4人でカプセルベッドの宿にとまって、なかなか見れなかったテレビドラマを一緒に見て。晩御飯を食べるところを探してウロウロして。ゴージャスではなかったけれど、自分たちらしくて、無理もなくて楽しい観光だ、とコオは思っていた。

 次の日には江ノ島まで足を伸ばした。いつもぶすっとしている思春期の健弥も小さいことに戻ったようで、コオは本当に幸せだった。

 遼太は、水族館で、大きなカワウソのぬいぐるみに年甲斐もなく引き寄せられてるコオに、「この一回り小さいやつなら、俺が母さんにあげるよ」 と言って買ってくれたりしたのだ。

 

 あんなに楽しかった。

 あんなに4人で仲良く、…幸せだった。幸せだったのに。

 

 旅行から戻った次の日に、それは起こった。