あらすじ部分が長くなってきてしまったので、別記事に格納することにしました。ついでにタイトルを随時変更していきます。コオのバトルのDay表示をあたまにつけることにしました。
これまでの話、Battle Day0-Day86 のあらすじは、以下のリンクをご覧ください、
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父は老人保健施設に2週間ほどいて、自宅に戻った。
コオがそれを知ったのは、父が退院して、そろそろ3週間というところだったろう。コオは父が老人保健施設に入っていたのを知らなったので、自宅に戻って、そろそろ落ち着いたころだろう、と思っていた。父の事が気にはなっていたが、莉子と連絡を取る気にはなれず、ずるずると時間がたってしまっていた。ゴールデンウイークが来る前に、一度様子だけでも知りたいな。
コオは、ケアマネージャーの立石さんに連絡を取ることにした。実は父が退院する前に、コオは、父のケアマネージャーの担当をお願いした際に、莉子と自分の関係がひどく悪く、莉子から父の様子を直接知ることは難しい、とすでに伝えてあった。
病院のケースワーカーは、コオと電話で話をするたびに、『深谷さんの次女さん、莉子さんとなかなか連絡が取れないんです。留守電に入れても折り返しがないんです。』と何度も訴えていた。
これも、また、奇妙なことだった。
接客のアルバイトをしているなら、接客中は当然連絡は取れないだろうが・・・・折り返しもないのは奇妙だ。しかもフルタイムではないのだし、いやそれよりも、父が倒れて入院しているのだ。何かあった時のために常に電話を特に病院からの留守電はチェックするのが普通ではないだろうか。
コオはそう思ったが、ともかく病院のケースワーカーには繰り返し、
「緊急の時は私の番号にかけてください、お金のことも、深谷莉子と連絡が取れなくてどうしようもない時は私にかけて下すって結構です、責任は持ちますので、父をよろしくお願いします。」
と伝えていた。そういうことがケースワーカーから、ケアマネージャーにも伝わっていたのかどうかはわからないが、『父の様子を、時々教えてもらえますか?』といったコオに、立石さんは好意的であるように思えた。コオは病院と同じく、『妹の莉子と、連絡が取れなくて困ることがあるようなので、そういう時は自分に連絡をください。』 と伝えてもあった。
「立石さんですか?深谷はじめの長女の嶋崎です。あの・・・父が退院して3週間たつので・・・そろそろ様子をうかがってみたくてお電話しました。父...どんな感じでしょう。」
「ああ、お姉さんですか?お電話した方がいいかしら、って思っていたところだったんです。」
電話の向こうの立石さんの、少しだけ緊張したような声に、コオは、背中の皮膚の内側がザワっとするのを感じた。
