今日で、ちょうど保護してから3年目です
再掲載します。
ブラン(仮)を無事保護してちょうど3年目の日ですから、その日を思い起こしてみます。そして、なんと、この投稿が、ちょうど500件目の記事だそうです手前味噌ですが、こんなに続くとは…。
去年、書いた記事がです。
”迷子猫捜し”シリーズで、見つかる3日前までは、ブランと思える情報は全くなかったのを書きました。しかも、ブランは尿路結石の持病があり、療法食を食べ続けなくては、いつかは結石が出来ます。ご存じの通り、結石で尿路が詰まれば、数日で死に至ります。
「いつまでなら再発しないのだろう」とは、常に考えていました。なぜなら、私たちもそうですが、猫への餌やりで療法食を与える人はいません。
私たちボランティアでもほぼ自腹で餌を買って与えていますから、病気や怪我をしている猫に、一時的に薬を与える事はありますが、さすがに療法食はどこで何を食べるか分からない地域猫、そして、金額的にも高い餌を与えるのは無理です。
まして地域猫・野良猫となれば、餌やりさんがたくさんいます。ボランティアではさすがにいませんが、「そんな事をしたら、猫のためにならないよね」というものを与える餌やりさんがいます。ソーセージ、弁当のおかず、食パンまるまる一枚が餌場に置いてあって驚いた事もあります。
ソーセージを与えていたのはかなりのお年寄り。昔の感覚で、人の残したものをあげたのでしょう。猫の腎臓が弱いのも知らずに…。
当ブログで書いた通り、逃がしてからの3か月弱、”何一つ情報がない”状態から、新しい地区にポスティング業者がチラシを入れ始めたら、事態は急展開し始めました。
何事でもそうですが、ずっと継続して努力していくと、何かに後押しされるかのように、物事が進む事があります。実は今現在、別件でそのような状態なのですが、そういう時に私は、「あなたは、今はこれをするのが正しいのだよ」と、天に言われていると考えます。
急な白猫の情報が続き、夢ではリアルな夢、階段にはヒゲが落ちている、それで「ここは全力集中すべきタイミング」と、過去の経験からしてもそう考えました。
迷子猫捜しの状況を日々、SNSにアップしている人もいます。おそらく、備忘録的な感じで、記録を残しているのでしょう。でも、私たちはそんな余裕はなかった。仕事をし、引っ越しもし、片付けもしながらの猫捜索でしたから。
実は、ブランを保護した、2019年の1月13日は親戚の成人式で、家に晴れ姿を見せに来る予定でした。小さい頃から可愛がっていた娘ですから、私たちも楽しみにしていました。
しかし、急転直下、ブラン濃厚の目撃情報が集まり、「これは、間違いない」と判断して、申し訳ないけれど、来訪をお断りしました。徹夜もして、結果的に成人式の当日の夕方に無事保護出来たのです。
ちなみに、2年前の成人式も親戚の娘が晴れ姿を見せに来る予定でした。その日は、迷い猫(おそらく捨て猫)で、飼い主を捜しても見つからずに譲渡会に出す事となり、事前の検診で動物病院に行かなければならず、晴れ姿を見る事は出来ませんでした。
無事保護までの顛末は、”迷子猫捜し”シリーズを読んで下さい。
もし、迷子猫を捜している方がいたら、このようなタイミングの時には、絶対ブレてはいけない。仕事でもスポーツでも、ここぞというタイミングを外すと成功しないのは明らかです。同じことをするとしても、現状に合わせて判断出来るかどうかで、結果は大きく違います。
保護をすると、ブランの行動に変化が見られました。まず、あれほど「外に出せ~」と鳴いていたのがウソのようになくなり、外を怖がるようになりました。以前は気にしなかった、ビニール袋のカサカサ音を怖がるようになりました。きっと、何か怖いと思う体験があったのでしょう。
そして、完全に家猫を受け入れ、安全な生活を楽しむようになったのです。よく、外の猫を見て「自由に走っていて楽しそう。家に閉じ込めるのはかわいそう」という人がいます。確かに若い内は楽しい事もあるでしょうけれど、それは、彼らの生活のごく一部分、楽しんでいるところだけを見て判断しています。
何年も地域猫に餌やりしていると、過酷な状況で病気や怪我をする猫が必ず出ます。懐いているのなら、まだ救いようがあるけれど、全く懐かずに治療したくても出来ずに死んでいく猫も少なくないのです。そういう猫を見ていくと、やはり、家の中で安心して里親に甘えられる、治療してもらえる方がどれだけ幸せな事か…。
その様な命を救うために、機会があれば、真面目にやっているのを確認して、動物保護団体に寄付をして欲しいのです。真面目にやっているかどうかは、ネットで見るのではなく、直接何人かの会員さん(幹部ではなく)に聞いてみるといいでしょう。中には「ウチはちゃんとしていないから…」という団体もあります
つまり、寄付を動物ではない他の目的に使っている…。悲しいですが、そういう現実があるのです。
もしくは、個人でボランティアをしている方。下手な団体より、よほどしっかりというか、熱心に活動している人は多いのです。そして、間違いなくお金が必要です。
家猫に転職したブランを見ていて思います。猫は自由よりも安全が好きなのです。
ただ、稀に例外もあります。どうしても室内を受け入れない猫が、数はかなり少ないですが、いるのです。そういう猫は家猫修行を諦めて、リリースします。それは仕方がない。
ただ、3週間は我慢して閉じ込めて下さい。どんなに鳴こうと、外に出たがろうと…。それに負けて外に出した顛末を書いています。
そうすれば、環境の変化を受け入れて、「自分はここで暮らすのだ」となるはずです。屋内を受け入れれば、徐々に場所に慣れ、人に慣れます。
以前も書きましたが、エサを食べないより、重要なのは排泄です。どこかに隠れて出て来ないのなら、頻繁に見るのも止めて、そっとしておいてあげて下さい。何度も見に来て、エサを食べさせようとする。怖いから隠れているのに、猫目線で見たらどんなに怖い事か…。
それこそ、隠れる場所を作り、寒ければ使い捨てカイロを入れてあげて、静かに、静かに。
気になるなら、ペットカメラで行動確認をする、それが一番猫に負担をかけません。ペットカメラの危険性は、当ブログ”ペットカメラにもご注意を”で書いてあります。安全なカメラを使って下さいね。
迷子猫捜しシリーズは、愛猫を探している方の参考になるように、年に数回、改訂しながら再掲載をしています。ご自分の”現在地点”の確認と、考え方・行動はどうなのかご自分で振り返ってみて頂きたいと思います。
そうすれば、見つかる確率は必ず上がるはずです。