二月の歌舞伎は
十八世中村勘三郎十三回忌
追善興行です!
中村屋グッズ持参でいざ!
これは懐中時計。
中村屋の家紋と同じ
銀杏の柄。
十八代目が亡くなって
12年もたつとは
いまだに信じられず
というより信じたくない・・・
この人が60代、70代になったら
どんなに味わい深い役者になるのだろうと
楽しみにしていたのに
まさか還暦も迎えず
旅立ってしまうとは
思いもよりませんでした。
開演前に
「樹の花」でカレーをいただきました。
カウンター席で
私の横にいた女性お二人、
他人どうしでしたが
お二人とも新橋演舞場の
ヤマトタケルを観た後だったようで
芝居談義に花が咲いていました
十七世勘三郎は
息子の十八世に
「親の追善興行ができる役者になってくれ」
とよく言っていたそうです。
十八世は
こんなに早く
自分が追善「される」側になるなんて
思ってなかっただろうな
こうして昼夜の追善興行が
大々的に行われるのはとても感慨深いです。
1階には
勘三郎丈の写真が飾られ
お香がたかれていました。
とても耐えられなくて涙涙涙
2階には
思い出の舞台の数々。
これ見てまた号泣
中に入って
テンション爆上がり
中村屋の定式幕だあ
この幕を見て
また泣く始末
今月はもちろん
昼夜観ます!
今日は夜の部。
一番のお目当ては
なんといっても連獅子です。
でも今日の着物は
「猿若江戸の初櫓」に
ちなんだコーディネートです
帯の柄、
扇子と紐の意匠なんですが
紐を振りながら踊る
猿若の踊りとピッタリ
十八世は30代
お父さんの勘九郎丈は20代で
踊ったというこの役
なんと勘太郎くんまだ10代
堂々としていたし
お父さんゆずりで踊りが上手い!
特に手の動きが
なんと美しいの・・・と見とれました
着実に芸が受け継がれていて
頼もしい限りです。
甥っ子を見守る
七之助丈のやさしい眼差しにも
胸キュンでした
この時期のお楽しみ
地口行灯
地口というのは
ダジャレのことです。
元ネタが何か
当てながら見て歩くのが楽しいです。
3階に分かりやすいもの発見
こものもろのう
(高師直、仮名手本忠臣蔵)
日記かんじょう
(仁木弾正、伽羅先代萩)
妖術使いの仁木が
必死にそろばんはじいてるのがカワイイ
さて
楽しみにしていた連獅子。
中村屋の連獅子は
何度も見ていて
勘太郎(現勘九郎)・七之助兄弟が
お父さんと踊った
三人連獅子も見ました。
当代の勘九郎・勘太郎の連獅子を見たとき
(十七世の追善でした)
ずっと子獅子だった「勘太ちゃん」が
「勘九郎さん」になって
親獅子を踊っていることに感動して
その時も大泣きだった
今回は次男坊の長三郎くんと。
いつか3人でもやるのでしょうね。
これまた驚いたのですが
長三郎くんもさすが踊り上手。
体を大きくいっぱいに使って
きびきびと踊るし
毛振りがなにしろとても美しい。
体の小さい子供には
とても難しいのですが。
普段は面白キャラな
小学生の男の子ですが
お稽古の時は本当に真剣だったそう。
この子も頼もしいなあ
今回の写真、
撮影は篠山紀信さんです。
これを撮ってほどなく
お亡くなりになってしまいました。
歌舞伎の写真も
素敵なものが多かったので
とても残念です。
毎度思いますが
夜の歌舞伎座は美しい
今日は寒かったけれど
心温まる
中村屋家族の熱演でした