植木屋さん | 今宵の月

今宵の月

京都のくらし

毎年 この時期に来てくださる

植木屋さん。

 

朝から夕方近くまで実家を

そのあと

ウチのネズミのおでこのような庭を。

 

 

お昼休みに届けてくださった

実家の紫陽花。

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通り道のところのは摘まざるを得ず

と 惜しそうに言われるので

「いえ ウチで愛でられて

なによりです」とこたえました。

 

「これも置いといたら実になるんやけど」と

ヒョイと差し込まれたのは

千両。

千両の新芽って

やわらかいんだなぁ。

花 はじめて見ました。

 

 

職人さんの鋏の音は

小気味好くて

そのリズムに

心が落ち着きます。

 

聴いていたら

あ!こんな詩があったはず と

本棚をガサゴソ探したら

出てきました。

八木重吉さんの『植木屋』です。

 

 

『植木屋』


あかるい 日だ
窓のそとをみよ たかいところで
植木屋が ひねもすはたらく

あつい 日だ
用もないのに
わたしのこころで
朝から 刈りつづけてゐるのは
いったいたれだ

 
 
・・・・・・

落としされた枝たちは

とてもきれいに束ねられて

トラックに積まれていきます。

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ゴミじゃないよ。

にんげんの勝手で

ごめんねぇ・・・

木を 花を

だいじに思われているのが

伝わってきて

また こころが

じんわりあたたかくなった

一日でした。