タスク管理も伝え方も具体化力が | がいちのぶろぐ

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冷たい雨が降ったり、急に陽光が射し込んだりと、あわただしい空模様になった。しかも気温が低い。昨夜からずっと気温が下がったままだ。

 

もう立冬が過ぎたから?ならば今年は、秋らしい秋が無かった気がする。

 

日本はくっきりとした四季のある国から、〝夏・冬+アルファ〟くらいの粗い気候の国に変わってしまったのか。そんな気がする。

 

しかしそれでは、ファッション業界からは、シャレにならないという悲鳴が聞こえてきそうだ。それこそ、今年っぽく言えば「それな!」と言わざるを得ない。

 

ところで、今日配信されていたダイヤモンド・オンライン誌に、それぞれ違うジャンルの話だけど、読みようによっては一つのテーマになりそう、という記事が掲載されていた。

 

一本目は、「職場にいる『タスク管理が上手な人』が守っている1つのルールとは」と題された漫才作家・本多正識さんの書かれた記事。

 

こちらでは、「タスク管理が上手な人が守っているルール」があって、それは「まわりの人の作業量も考えること」だと述べられている。

 

「タスク管理が下手な人は(中略)まわりの人の作業量や作業時間を考慮」できないから、「自分のことに専念」してしまい、「ギリギリになって他人にお願いをしてしまう」という。

 

こんなことでは、突然に降って湧いたようなお願いをされた方は、自分の抱えている仕事との時間調整などを考えると、どうすればよいのか困ってしまうだろう。

 

「まわりの人に早めに依頼」しておけば済むことだが、下手をすれば周囲を大混乱に陥らせる。その上、結果的に納期に間に合わないことにでもなれば、目も当てられない。

 

だから、「タスク管理が上手な人は、まわりの人の作業時間も最初から考慮」して仕事をするし、「状況に合わせてまわりの人にお願いができる」ということになる。

 

こうしたことを、本多さんは「『タスク管理が上手な人』が守っている1つのルール」という表現で示している。

 

次に、〝伝える力研究所〟の所長という山口拓朗さんは、「言語化がうまい人だけが知っている!『語彙力』よりも『伝え方』よりも大切なこと」という記事を寄稿していた。

 

山口さんはこの記事で、「うまく言葉にできない原因は、大きく2つ」あるという。それは「整理できていない状態」と「何も思い浮かばない状態」だというのだ。

 

自分の頭の中が「こんがらがっている」から、何を言えば伝わるのかが分からない。逆に「本当に何も思い浮かばない」から伝えようが無い。これは、どちらも困ったことですよ。

 

だから、まず「『何を』伝えるべきなのかを整理する必要」がある。次に、「自分の奥深くから思いや感情や情報を引っ張り出してくる作業」が必要になって来る。

 

これが、伝え方に必要な「具体化」の「本丸」だと指摘しておられる。「ただし、具体化するためには、そもそも語彙力がないと」いけないとも。

 

その上で、伝えるべき内容を「具体化した後は、相手に合わせて伝え方を工夫する必要」がある。「すべてを『ヤバイ』で表現しているようでは、深めようがない」という。

 

だから、「語彙力を伸ばす」「具体化力を鍛える」「伝達力を磨く」ことによって、「ようやく言語化力がアップする」と述べておられた。その通りだと思う。よく解りますねぇ。

 

まず前提として、「語彙力」を上げる必要があり、それとともに「具体化力」すなわち伝えるべき内容が具体的に整理できれば、結果として「伝達力」も磨かれるということだろう。

 

先ほど本多さんが、〝周囲の人の状況を把握する〟と言われている内容も、山口さんがここで、「語彙力」「具体化力」「伝達力」と言っておられるのも、根はきっと一つだと思う。

 

本多さんはタスク管理を想定して、〝思考力・判断力の拙さ〟を言われ、山口さんは伝える局面での〝ボキャ貧〟や〝整理できなさ〟という拙さが生む結果を指摘されている。

 

いずれの記事も、『他者のことを、頭に思い浮かべつ考える』という〝思考方法〟までは、まだ〝たどり着いていない人〟が作り出すであろう、〝まずい結果〟への指摘だ。

 

山口さんが言いたい「具体化力」とは、〝誰が、誰に、何を、いつ、なぜ、どのように〟伝えればよいのか、ということであり、そのように示さないといけない、ということでもある。

 

こうしたところまでキッチリ考えられるなら、人に仕事の割り振りを頼む場合にも、誰に、いつまでに、どんな内容を伝えればよいか、といったタスク管理もできることになる。

 

だから、2つの記事は根っこのところで通底している記事だと、私には思えた。