古本市が開かれていたので | がいちのぶろぐ

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今日は、先週のコロナ・ワクチンの接種に続いて、インフルエンザ・ワクチンの接種を受けるため、我が家からは割と近くの、百万遍知恩寺のすぐ北にある診療所に行った。

 

ワクチン接種自体は、問診があって、その後すぐに完了したのだが、アナフィラキシーと言うのか、接種後の異常が無いことを確認するため、15分間は待合室で待たされた。

 

このあたりはコロナ・ワクチンと同じ手順だった。私はこれまで、コロナ・ワクチンもインフルエンザ・ワクチンも、特にこれといった異常はなく、今日もそれだけで終わった。

 

 

 

ところで、今日は診療所へ往くときに気付いたのだが、百万遍知恩寺で「秋の古本祭り」が開催されていた。今日から4日まで開催の予定だった。

 

だから、ワクチンを接種した後で、この古本市を覗いてみることにした。知恩寺のかなり広い境内では、毎月15日に〝手作り市〟が行われて大勢の人で賑わっている。

 

 

 

そして今日、帰り掛けに覗いてみた古本市も、実にたくさんの古書店が出展していた。以前に、〝みやこメッセ〟で行われていた古書市も、広い会場いっぱいに店が並んでいた。

 

ただし、みやこメッセの会場は元々が展示施設であり、広いけれど普通に歩きやすいし、出展している店も、会場の中できれいに並んでいたので、見て回るのが楽だった。

 

それが今日は、境内にある大木を避け、さらに木の根っこも避けて、ややいびつな形に店舗が並んでいた。しかも平積みより、移動式の本棚にぎっしりと並べている店が多い。

 

だから、出展されている本を見て回るにも、どこの店のどの棚に、どんな種類の本が並べられているのかわかり難く、見て回るのに少し難儀した。

 

 

 

もっとも、そもそも私には目当ての本などあった訳ではない。だから、分からなければ分からないなりに、適当にあれこれと眺めて回ればよいだけなのだが。

 

そんな中で、いわゆる〝京都本〟ばかりを並べている本棚にふと目が止まった。おや、これは面白そうと思って、その棚をじっくりと眺めてみた。

 

すでに私が持っている本も何冊か出品されていたが、当然ほとんどは読んだこともない本だ。だから興味津々で見ていたら、〝オッ、これは〟と思うタイトルが目に入った。

 

手に取ってパラパラと見て値段を確かめたところ、元々は1,500円だった本に700円の値札が着いていた。しかも発行年は2001年だから、今ではもう手に入らないだろう。

 

しかも新古本というのか、ページが開かれた時にできる折り目が、まったく付いていない。これは良いと思って、さっそく買い込むことにした。

 

タイトルは、「新選組、京をゆく」(木村幸比古、淡交社、2001)。現地の写真(三村博史・撮影)も多く、さらに古文書の写真版も多いムック調の本だ。

 

 

 

私は、新撰組が特に好きということではないが、今年が結成からちょうど160年目に当たる。だから、まとまった本をあらためて読んでおきたいと、急に思い立った。

 

そんなことで、帰宅後はこの本の〝一気読み〟を始めている。この本自体、総ページ数が126ページとあまり分厚い本でもなく、写真も多いから読めばすぐに終わりそうだ。

 

でも、新撰組を中心に据えてはいるけれど、その当時の幕府と朝廷の間の政治情勢や、それに伴う各藩の動きなども、テーマごとに細かく書き込まれている。

 

なにせ著者は、発刊当時「霊山歴史館」の学芸課長で、3年前にこの歴史館の副館長で退職されたという、幕末史が専門の方だから情勢についての説明も詳細かつ適切だ。

 

 

(霊山歴史館)

 

これはなかなか掘り出し物を手に入れたと、読みながら喜んでいる次第だ。やはり私のような高齢者は、活字世代で文字から離れられない。ましてや、電子版など読む気にもならない。

 

私などは下手をすれば(?)、つい本に〝マーカー〟で線を引きたくなる性格だし、少なくとも、気になったところには、後で読み返せるように付箋を貼ってしまう。

 

そんなことだから、結果的にこの本は、とてもお買い得品だったという気がしている。