このところ、ニュースらしいニュースが無くなってしまったか。誰もが注目するような、大きなニュースでなくてもいいが、何だかニュース感覚がなくなっているような気がする。
結局のところマスコミ全体が、10月2日に再び記者会見を開く予定の〝ジャニーズ事務所待ち〟という雰囲気で、他のニュースを追っかける気が無いように思う。
先日もNHKの幹部が記者会見で、現在すでに契約しているタレントの出演を除いて、ジャニーズ事務所側の対応に変化が無ければ、新たな契約は結ばないと宣言した。
これは、今年の紅白歌合戦にジャニーズのタレントはいっさい出演をさせない、という意味だと解説されている。確かにこれから出演契約を結ぶのだから、新たな契約になる。
これを受けて、ネット上を飛び交う情報では、紅白歌合戦の視聴率が過去最悪を大きく下回るだろう、という見立てが語られている。
そんなことは、私にすればどちらでも良いことに思われるのだが、それが〝とても大事〟なことだという方もおられるのだろう。
一方、ウクライナ問題と絡んで、現在開催されている国連総会が異常な状態になっている。安全保障理事会常任理事国の、英・仏・中・露の4カ国のトップが参加していないのだ。
常任理事国は安保理決議に対して「拒否権」を持っており、米を含めた5カ国のどこかが反対すれば決議が成立しないから、現状は安保理が機能不全に陥っていると言われている。
しかもその常任理事国が、国連本部のあるアメリカのバイデン大統領を除いて、どの国もトップが参加していない。これは、国連に対して何の意義も見出せないことの表れだろうか。
しかも国連での演説では、ロシアのラズロフ外相が、国連の正式な場でなくてもグローバルサウスの多くの国々と会合が持てると、いわば脅しともとれる発言をしている。
このままでは、露・中という常任理事国と、ロシアと大接近中の北朝鮮を含めて、欧米諸国とは縁切りをして、自分たちだけの集まりを持つと宣言しているに等しい。
こうしたことを、テレビのニュース番組などは、ほぼまともに報道していない。これって、このままでは〝間もなく、第3次世界大戦が始まります〟という状態に近いのだが。
それをまともに取り上げて解説をするでもなく、ジャニーズ問題の新たな動きが無いから、とりあえずの話題は、インフルエンザが冬を待たずに大流行の兆し、という話のようだ。
もちろん、始まるかどうかなど、誰にもわからない第3次世界大戦の話などより、うちの子どもが発熱するかもしれないインフルエンザの方が、切実な話題かもしれない。
ただそれでも、〝何だかなぁ〟と思ってしまう。それよりも、福島県の動物園では飼育係の方が、ライオンにかまれて意識不明だというし、野生の猿にかまれた事件も起きている。
いや、今年はクマの目撃情報や、クマに襲われた話が頻繁に報じられている。野生のライオンはいないけれど、猿や熊は人里によく出て来るようになった。
しかも、熊が現れるような地域は過疎化が進行していて、人が減った分だけ熊の生息域が拡大していると言われていた。しかしこのところ、札幌市内で熊の出没が増えているそうだ。
札幌は人口200万人に近い大都市だし、過疎化しているわけではない。それでも熊が出没するのは、単に今年は餌が少ないから、だけでは説明がつかないだろう。
こんなことだって、きちんと追跡取材をすれば、私たちの暮らし方が抱えている問題が見えて来るように思われるのだが。そんなことなど、多くの人には興味の対象外なのだろうか。
今日は、一日じっと部屋に引き籠もっていたけれど、もうじき10月だし、明日は「仲秋の名月」だというのに、今日も猛暑日の地域があったらしい。確かに暑い日だった。
これもまた、何だかなぁ、ということだろうか。