薬局でも言葉の壁を低くしたい | がいちのぶろぐ

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環境問題と経営の接点、中小企業の戦略やマーケティング活動,
観光・伝統産業関連などについて、「がいち」が考えたこと、思ったことを書きとめてゆきます。

今月は、このブログを書くことを〝さぼる日〟が多くなっている。その一番の理由は、この後期高齢者でも、このところ、それなり以上に忙しくなっていることがある。

 

ここに何度も書いてきたように、私は「やさしい日本語」を広めるNPO団体のお手伝いをしているのだが、その団体の活動がこの間何かと多忙になっているのだ。

 

今年度私たちは、定住外国人をはじめ、外国人旅行者とも関係するテーマである、「薬局・ドラッグストアでの顧客対応」というところに焦点を当てて取り組んでいる。

 

誰もが、突然に体調が悪くなるのは当然のことだし、加えてこの3年余りは、世界中がコロナ禍というとんでもないパンデミックまで経験までした。

 

だから、日本に定住している外国人でも、体調を崩して病院に行くこともあれば、薬局やドラッグストアでお薬を購入することもある。

 

ましてや、外国人が旅行で日本にやって来て、突然に体調が悪くなれば、観光どころではないだろう。それどころか、宿泊先で寝付いて途方に暮れてしまうかもしれない。

 

そんな場合、もし仮に治療を受けようと思っても、どのような手続きで、どうすれば適切な治療を受けることができるのかわからなければ、ますます不安になって行く。

 

自分自身が海外に出掛けて、万が一体調が悪くなった場合を想像すれば、容易に理解できるだろう。まず言葉の壁があり、次に治療費の問題が思い浮かぶ。

 

仕事や留学などで外国に定住する場合でも、すでに何年もその土地に暮らしているなら、そこで友人・知人もできているだろうが、来てから日が浅ければどうだろう。

 

こうしたことを前提として、誰もが利用する可能性を持っている「薬局・ドラッグストア」で、来客対応に際しての「言葉の壁」を、できれば少しでも低くしたいと考えている。

 

だから、「薬局・ドラッグストア」では現実にどんな問題が発生しがちで、従業者側と顧客側が、それぞれにどんな困難を抱えているかを、なるべく掘り下げようとしている。

 

さらに言えば、国民皆保険制度が完備している日本とは、システムも全く違う国から来ている人にすれば、治療にかかる費用負担だって気になるだろう。

 

治療費負担で言えば、数十年以前に中国から留学して来た私の知人は、中国にいた時も、簡単な病気だと思えば医療機関に行かず、売薬で治すのが普通だと言っていた。

 

さらに言えば、中国や韓国などの人の場合は、例えば薬品を服用する場合でも、西洋医学と東洋医学のどちらを優先的に考えるかという問題もある。

 

もちろん私たちの中にも、漢方薬を好む人も少なくないだろう。時にはがんの治療においてさえ、いわゆる民間治療と称される、特殊な治療方法に頼る人たちだっている。

 

こうしたことのすべてを前提として、では医薬品を販売する現場で、外国人客が来た場合には、どのようにすれば適切な〝服薬指導〟を行い得るかは、非常に重要なテーマだと思う。

 

だからこそ、そうした場面での言葉の壁を、少しでも低くするための有効な方法として、「やさしい日本語」を役立ててもらいたいと願っている。