今週末は「七夕」だから | がいちのぶろぐ

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今週の金曜日は7月7日、「七夕の日」。京都市上京区役所では、今日から7日まで「七夕の節句展」と題して、上京区総合庁舎の1階ロビーの一角に飾り付けが行われている。

 

 

 

この3月には、上京区にある京都府庁の東側の建物に、史上初となる「国の機関の東京以外への移転」で、文部科学省の外局の「文化庁」が移転してきた。

 

 

 

なので京都府・市は、もろ手を挙げて大歓迎というわけだが、国の機関からすればほんの微々たる部分が、お情け程度に移って来たというだけだろう。

 

これを契機として、どんどんと国機関の他地域への移転が進むかというと、そんなことは絶対に有り得ない。なんたって、国の機関は国会議事堂の近くにあってこそ、だから。

 

 

 

官僚の気分からすれば、東京・霞が関以外に仕事場があることは、単なる「都落ち」であり、全国にある出先機関と東京の本省とを行ったり来たりするのとは、全く異なっている。

 

東京から本省庁がなくなるなどということは、〝有り得ないこと〟ではなく、〝あってはならないこと〟なのだ。だから、大移転となれば抵抗ではなく反乱を起こすレベルになる。

 

文化庁は、言ってしまえば文化財保護という仕事が、仕事全体の中で比較的大きな割合を占めている。だから京都であれば、まずは〝出先機関〟的な意味合いで捉えることも可能だ。

 

 

 

ということで、国の省庁移転というテーマでは、〝象徴〟的な意味付けで京都へ移ってきたということだと思う。それでも、なお完全な〝文化庁全部移転〟では決してない。

 

そこは、日本国は東京国の支配下にある属国だから、これ以上何かを言ってみても無駄だと思う。もう二度と移転はないし、いつ東京に引き上げるかが、これからの主題だろう。

 

それでも京都市上京区としては、自らの行政区域内に、今回の〝文化庁移転〟が行われたわけだから、「地域文化財総合活用推進事業」での助成として、この展示を行っている。

 

 

 

という話はさて置いて、「京の五節句と年中行事」という一連のイベントであり、「七夕」は「詩歌管弦の上達」や「織物・裁縫の技量向上」を、彦星と織姫星に願うイベントだ。

 

 

 

だから、織物(帯地)と織り糸、琵琶などが飾られ、「露果呈瑞(ろかていずい)」として季節の野菜・果物が盛り付けられ、全体がまさに〝奇瑞を呈して〟いるのだと思う。

 

 

 

しかもこうした様々のものが、上京区の中で調達が可能だという、文化的な底力は凄いものがあると思う。西陣織の産地というだけでなく、各種の工芸の工房などもあるのだから。

 

 

 

ということで、今日はちょっと区役所の地域力推進室に用事があったので、そこを訪ねがてら、この展示を見物してきたという次第だった。