今日は岸田政権に愚痴を言う日に | がいちのぶろぐ

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今日は、ちょっと愚痴を書こうと思う。先週から今週にかけて、マスコミ各社の世論調査の数字が出揃い、その結果を巡っていろいろな話題が飛び交っているようだ。

 

何よりもはっきりしていることは、どの調査でも岸田内閣の支持率が急速かつ大幅に落ち込んで、不支持が支持を上回ることになっている。

 

とは言え、支持率はまだ40%前後はあるので、支持率が20%台にまで落ちて、もう政権末期を思わせる、という雰囲気にまではまだ至っていない。

 

しかし岸田総理は衆議院の解散を煽りに煽っておいて、それで法案が通ったとなれば、今度は支持率低下で選挙は難しい、という判断から、さっさと〝解散なし〟と宣言した。

 

ではなぜこの2週間ほどの間、〝さあ解散だ〟という雰囲気を作りまくって、LGBT理解増進法や少子化対策法などを、大事な議論をすっ飛ばして成立に持ち込んだのだ。

 

LGBT法案であれば、〝修正案〟としてあえて付帯的な条項を入れたことによって、当事者団体からは〝差別促進法になった〟という強い批判が出ている。

 

また少子化対策では、結局のところ結婚→出産に導く基礎として、就業の安定・収入の向上ということがもっとも重要なのに、そこにはどんな対策も手を付けていない。

 

それでもこの4月から、それなりの賃上げを獲得できた人も少なくないけれど、それはこの3カ月足らずの物価上昇で、すべて雲散霧消してしまった。

 

いや、むしろ賃上げが無かったなら、庶民の暴動が起きるかもしれないくらい、食品や生活必需物資が一斉に値上がりしている。これで、実質は賃下げになってしまっている。

 

こんな状況では、少子化うんぬんという以前の問題なのだ。何しろ、大学4年間で受け取った奨学金の返済が困難で、自殺をしてしまった若者まで現れている。

 

社会人のスタートラインについた段階で、ゼロからの新生活スタートではなくて、多額のマイナスを抱えた新生活スタートになり、返済を行うと生活が成り立たないのだ。

 

こんな状況を放置したままで、いったいどうすれば、結婚や子どものいる家庭が想像できるのか。少子化の解消以前に、若者の生命・生活確保の問題が先だとなって来る。

 

大体、こんなにまで非正規雇用を拡大させた、張本人と言っても良い竹中平蔵・元大臣が、今では派遣業界で最大手の企業のトップに座っている。

 

しかもその企業は、この間のコロナ禍でもいろんなところで名前が出て来て、政府の各種支援作業で中抜き企業の代表のように言われている。これは、酷いマッチ・ポンプだと思う。

 

〝正直者ほど馬鹿を見る社会〟は、決して健全な社会ではないと思う。ところがこの10年間で、その傾向が極端に強まって来たように思える。

 

そこへ、岸田総理がこの1週間余りの間に見せた、〝大義=理由がまったくない〟状態でも、ただただ選挙へ打って出るぞという、解散を脅しの武器とした〝やり口〟である。

 

それに急ブレーキがかかった原因が、支持率の低下だった、というのも皮肉なものである。ご本人は、G7サミットが形だけは成功したという自負はあっただろう。

 

その上、ここに至って「マイナ・カード」のオペレーションのボロボロが、政権運営に重しとしてのし掛かって来た。

 

来年には、紙媒体での健康保険証の廃止とまで言い出したけれど、マイナ・カードは国の制度設計から自治体の運営に至るまで、ボロボロの破綻続きになっている。

 

しかもデジタル庁は、これに対して一切関わっていない話だと、突っぱね続けている。

 

短時日では出来もしないことを、強引に拙速なまま無理やり進めるから、成るべくして今日の状況に至っている。というか、このままでは自治体の現場だけが疲弊して行く。

 

担当大臣の任にありながら、この間の大混乱の責任を取ろうともしない河野太郎大臣は、自己の出処進退を明らかに間違っている。サッサと引責辞任すべきだ。

 

それにしても、自民党が単独過半数の議席を占める長期政権だと言っても、これほど説明責任も結果責任も問われない政権運営を、一体なぜいつまでも許しておくのだろうか。