特定技能制度がまた改定されるらしいが | がいちのぶろぐ

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今日は、コロナワクチンの第6回目の接種に行ってきた。半年ごとに、次々と接種を重ねてきたというイメージだ。でも、今回が無料接種の最後だろうなと思う。

 

有難いことに、ここまで私は副作用らしい副作用が出たことが無い。注射をした夜に、寝返りをしたときに、その上腕が体の下になって〝痛ッ〟と思うくらいだ。

 

 

 

翌日も、触ると少し痛く思うこともあったが、それでお終い。熱が出ることもなければ、ひどい痛みを感じたこともない。ましてや、それ以上の症状はまったく無い。

 

それにしても、コロナ禍などホントに有ったのかどうかさえ、すでに〝?〟が着くほどに、もはや誰かれなく気が緩んでしまっているように見える。

 

さすがに、まる3年間も耐えてきたのだから、これでお終いにしても良いだろうという気分だと思う。そうなって気が付けば、あちこちで人手不足が深刻化しているようだ。

 

外食産業や観光産業など、この間、じっと〝我慢の子〟を続けてきた業界が、お客が戻り始めた途端に、今度は働き手が足りないという状況になっている。

 

それはそれで切ない話だ。我慢している間は、最小限の人数に絞り込んで、何とかやり繰りをしながら切り抜けてきたが、さあ人手を増やそうとしても今度は働き手がいない。

 

 

 

これまでなら外国人技能実習制度という、〝聞こえ〟だけ良い働き手のかき集め手段があったが、今は安い国ニッポンになったため、働き手が日本へ来なくなったのではないか。

 

ならばと多くの職種で、「熟練外国人労働者」として永住も可能となる、「特定技能2号」として外国人労働者の受け入れができるように、運用方針が変更されることになった。

 

つまり「外国人技能実習制度」が、2019年の改定で「特定技能1号」として最長5年間働けるように制度改定があったが、この場合でも家族の帯同は認められていなかった。

 

要は〝家族は故郷に残したまま、日本へ出稼ぎに来る〟というスタイルだった。それまでは3年在留という規定だった「外国人技能実習制度」を、少しいじってみたということだ。

 

一方で、その改定では「熟練技能者」として家族の帯同もできるし、永住資格も取れる「特定技能2号」という制度もできた。ただ職種が「建設」と「造船・舶用工業」限定だった。

 

そこで今まで「特定技能1号」のみ、つまり5年経てば帰国させる職種としてきた他の多くの分野でも、「特定技能2号」の資格を得ることを可能にしようというのだ。

 

ただし、あくまで「熟練技能」を必要とするから、各々の職種ごとに「資格試験」を行うというのだが。では、いったいどんな職種が新たに対象になるのか、ということになる。

 

 

 

これが実に、10分野残っていたうちの9分野を、一斉に認めてしまおうということになった。つまり、宿泊・外食などから、農・漁業、製造業、自動車整備などである。

 

要は、宿泊や外食など観光関連のサービス業務であっても、「熟練技能」を有していれば、家族を呼び寄せて永住もできる可能性がある。

 

ただ、今まであった「外国人技能実習制度」は、実態として〝残業代不払い〟や〝パスポートの取り上げ〟といった状況があり、現代版奴隷制度とまで酷評され、問題視されてきた。

 

だからこうした技能実習・特定技能という制度ではなく、「人材確保・育成」に主眼を置いた新たな制度へ作り変えるという方針も、今年の4月に出されたところである。

 

それ以上に、なんと言っても「特定技能1号資格」で在留している約15万人に対して、「特定技能2号」資格での在留者は、なんとたった11人だけというのが実情である。

 

そして何よりも問題なのは、外国人だけでなく日本人であっても、現状では国際的にみて賃金が相対的に低くなってしまっている状況がある。

 

これを放置したまま、「特定技能2号」で永住資格も与えるから、日本で在留して働いてほしいと言っても、外国人の側がどれだけのメリットを感じてくれるかである。

 

入管法の改悪やLGBT法の制定を巡って、この数日間、国会が大きく揺れ動いているけれど、入管法では「鎖国」が強化され、LGBT法は〝LGBT排除〟の意志が明確になった。

 

どこまでかたくなな態度で〝戦前回帰〟を待望し、しかもそれを議論する人間が2世議員だらけになり、果てしなく世界標準から遠ざかろうとする国になって行くのだろう。

 

今回の「特定技能2号」の職種拡大でも、〝在留させてやるからあり難く思え。ただし、お上に逆らわぬようにな〟という匂いがプンプンとする。

 

〝貴方は何様か〟と言いたくなるけれど、このドンドンと酷くなる〝戦前回帰〟願望の、島国根性むき出しぶりは、いずれにしても、私たちが選挙で望んで投票した結果だ。