西陣に若い人たちの活動が起きている | がいちのぶろぐ

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今日は令和の天皇誕生日。平成の天皇誕生日は12月23日で、クリスマスと被るような時期だった。昭和の天皇誕生日は4月29日で、こちらは今も祝日になっている。

 

月29日が長く天皇誕生日だったので、ここを起点に5月5日の子どもの日までが、ザックリとゴールデンウィークになっていた。

 

昭和天皇が崩御された後は、この日が〝みどりの日〟という祝日になり、みどりの日が5月4日に引っ越しして、3日の憲法記念日、5日の子どもの日の祝日とくっついた。

 

それで改めて、4月29日は「昭和の日」という名前にして祝日が残された。こうすることで、ゴールデンウィークが変わりなく大型連休であり続けている。

 

それで今日は、天皇陛下が皇居のベランダにお出ましになり、〝令和になって初めて〟直接に国民の祝賀をお受けになられたという。

 

令和元年は誕生日が通り過ぎてからスタートし、2年から4年まではコロナ禍で一般の祝賀が見送られたから、今年が初めてということになった。そうだったのか、という気もする。

 

そんなことで今日は祝日だけど、何だかまだこの時期に馴染んでいなくて、今一つピンと来ていない。それでも、今日から26日までは、なんだかんだとイベントも多くなっている。

 

 

 

京都市上京区の、千本今出川の角にある「京都信用金庫西陣支店」でも、今日から26日まで「西陣ネクスト」というイベントが行われている。

 

 

 

今日は建物に隣接する駐車場で「マルシェ」もあり、支店の一階ロビーでは子どもさんが参加するモノづくり体験のイベントなども行われていた。

 

 

 

支店の2階にあるイベントスペース「クリエイティブコモンズNISHIJIN」では、西陣のモノづくり企業・工房・アトリエなどが、今日から4日間プロダクト展示を行っている。

 

 

 

またこのスペースの一角では、今日の夕方以後、テーマを変えて連続のトークイベントも開催され、「西陣」というキーワードでくくられる多彩な活動が一堂に集まることになる。

 

だから、午後にちょっとこれを覗きに行ってみたが、午前中からオープンしていたマルシェの店舗やキッチンカーでは、商品がかなり残り少なくなっていた。

 

階のプロダクト展示は、それでも常に新しいお客が入れ替わりでやって来て、展示品を眺めたり、説明を受けたりして賑わっていた。

 

 

 

私もいくつかのプロダクトには引き付けられたが、そんな中で、和菓子の老舗「金谷正廣」が歴史的な商品の「真盛豆」を展示していた。

 

 

 

元はと言えば、真盛上人が辻説法を行うときに、人寄せのために聴衆に豆を配ったのが始まりで、豊臣秀吉が開いた「北野大茶の湯」の時に、千利休がこれを使ったという歴史がある。

 

 

 

というように、物語としての歴史にも事欠かないし、漬物の老舗「近為」や、料理屋の「天喜」などもパンフレットを置いていた。西陣にはこうした老舗も多い。

 

 

 

ただ面白いことに、西陣と言えば「西陣織」の産地として知られているが、織物関連の産業は和装業界が振るわなくなっているから、決して元気とは言えない状態が続いている。

 

そんな西陣地域に、最近は若い人たちが工房やスタジオを構えたり、中にはクラフトビールを作って、飲める店を開いたりするようになってきた。

 

 

 

さらに、こうした動きを後押ししようという活動も、行われるようになってきている。今日も新たに西陣に移転してきた、といった工房なども何件か出展していた。

 

こうした動きが途切れずに起きて、それらの全体を束ねて、こうしたイベントに繋げていけるというのも楽しいことだと思う。

 

織物の町で、機織りの音が消えたから、それだけでもう町が寂れてしまう、というのではなく、そこに今度は全く違った視点から人が集まり始めている、ということだろう。

 

まだこれから3日間、イベントは続いて行く。京都の寺社巡りに飽きれば、こういうイベントの見物という京都観光も面白いと思うのだがどうだろう。