バレンタイン・デーだってさ | がいちのぶろぐ

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2月14日、バレンタイン・デー。私が学生だったころには、こんな言葉も習慣もなかった。だからこれは、ただただチョコレート業界の陰謀だと思っている。

 

そもそも、職場のオジサンたちに女子社員がチョコを配るようになったから、「義理チョコ」なる言葉が生まれ、それに対比させて「本命チョコ」が生まれる。

 

結局は、〝何のこっちゃ〟という話になってしまう。で、いつの間にか「義理チョコ廃止」などと言い出してみたり。節分の恵方巻の丸齧りも、土用の鰻も、みんな業界の仕掛け。

 

鰻なんぞは、秋の終わりの方が脂がのって上手い。夏の鰻なんて、相手も夏痩せしてるわけだから、決して食べごろの良いシーズンではない。平賀源内先生もお人が悪い。

 

恵方巻なんぞは、節分の〝お化け〟と並んだ花街のお遊びを、海苔業界が上手くマーケティング的に利用しただけの話。ましてや、今年の恵方は○○です、なんて馬鹿々々しい。

 

こんなことを書いている理由は、明快そのもの。バレンタインのチョコなど、義理以外ではもらった記憶すらない人間が、拗ねて嫌味を言っているだけ。

 

それにしても、最近は、使われている言葉がわからない。テレビを見ていても、ファッション業界は「透け感」「抜け感」などと言っている。それを、そのままテレビで垂れ流す。

 

業界用語だよね~。「透け感」などと言わずに、「透明感がある」と言えば良い。「抜け感」なんて、さっぱりわからない。〝お前の頭かよ〟と、突っ込みたくなる。

 

ただし、「髪の毛イッパイ抜けた感」なら、これは私の頭のことですよ、ハイ。なぜ自分たちの世界だけで通用していた言葉を、他人を巻き込んで使おうとするのだろう。

 

ちなみに業界用語というのは、元来は「隠語」という言い方もされたくらいで、業界以外の人に分かられると困ることもあるから、業界内だけで分かる〝符牒〟として用いられていた。

 

それを一般的に使用するなんて、よほど自分の側がそのテーマに関して〝マウント〟を取りたいのかよ、と思ってしまう。説明するより、優越感に浸りたいという気分だろうか。

 

そう言えば、このマウントを取るという言い方だって、ここで使ったように〝優越感〟という表現では、どこがいけないのかしら。

 

マウンティングというのは、動物の、特に雄が相手に伸し掛かって攻めようとする状態のこと。つまり、相手を従わせるための行為で、人間だってそうしたがる輩もいるよ、それは。

 

元はと言えば、総合格闘技系で相手を倒して上に馬乗りになって、ボコボコにすることをマウンティングと言っていた。それが、いつの間にか一般用語として使われることになった。

 

そもそも私は、体を鍛え上げる〝マッチョ〟という精神構造が好きになれない。よほど自己愛が強いのか、マゾヒストなのか、自分を鍛えると称してひたすら筋トレに励む。

 

身体を鍛えたり、練習に励んだりするのは、いずれ何か別の目的があってやること。ただ、自分の鍛え上げた身体が好きだから、という意識が私にすれば気持ちが悪いのだ。

 

こんな愚にもつかないことを、延々と、グダグダと書いているのも、〝歳のせい〟ということだろう。鼻水は垂れるし、ヨダレは出るし、目脂は溜まるし。そんなもんさ、爺さんは。

 

早い話が、バレンタイン・デーというイベントがさっさと通り過ぎてくれたら、爺さんはそれだけで、何事もなかったかのようにまた暮らしていけるのに。まぁ、僻みだよねぇ。