昨日は朝から京大病院で定期的な健診を受けた後、点滴による〝がん治療〟を受けていた。昨日はとてもスムーズに進行し、治療がすべて終わったのは午後1時ごろだった。
ところが、会計の受付機で受付けを終えてからが長かった。受付けから会計窓口に呼ばれるまでに30分近くを要し、さらに金額確定が出るまで20分ほどを要した。
結果的に病院を後にしたのは2時少し前。家に戻ってなんだかんだの後片付けを終えて、ホッと一息入れたらもう3時を過ぎていた。
しかも昨日は、夕方6時から京都市上京区役所主催の「上京区まちづくり円卓会議・拡大会議」に、私が関わっているNPO団体の一員としての出席が決まっていた。
この会議には、私のNPO団体からは3人が申し込みをしたけれど、コロナ禍の影響もあって50名限定という条件だったので、1人は抽選に外れたらしい。
それで、私ともう1人に参加案内が届いた。会議に遅刻せずに参加するには、遅くとも5時半までに家を出なくてはいけない。しかも、帰宅は8時半ごろになる。
だから5時前後には、軽くても何かをお腹に入れておく必要があった。それで昨日は、結果的にブログを書く時間がなかった、という長い言い訳だ。
昨夜の「上京区まちづくり円卓会議・拡大会議」は、かなり以前に廃校になった旧・西陣小学校の校舎を使って実施された。
現在は周辺のいくつかの小学校が集まり、〝西陣中央小学校〟となっている。少子化と市内中心部の人口減少で、京都市内では多くの小学校が統廃合された。
私が卒業した清水小学校も、昨年からは〝ホテル青龍 京都〟として、レトロな校舎を活かした高級ホテルになっている。たまたま、清水寺からすぐという良い立地だったから。
(かつての清水小学校の校舎)
一方、昨夜お邪魔した旧・西陣小学校は、まさにかつての西陣織の町の真ん中に位置している。しかし西陣織の業者は、和装産業全体の衰退とともに大きく減少している。
だから〝西陣地区〟が徐々に活気を失いつつある。それとともに住人の構成も、働き盛りの年代がこの町から離れてゆき、町としては高齢化の一途をたどる地域になっている。
というよりも、京都市上京区という行政区域自体が、京都御所や西陣織産地を中心に豊かな歴史に育まれて来たと言っても、面積的には狭い地域である。
さらにこの間、外国人観光客を多く集客していた観光スポットもいくつかあるけれど、それが地域に大きな経済効果をもたらすというほどでもなかった。
そんな地域をどのように再活性化して行けばよいか、住民活動や文化・子育てなど、様々な方面で活動をしている人たちが集まって知恵を出し合おう、という趣旨の会議だった。
会議は、今年度に策定された「上京区基本計画2025」に示されている4つのテーマに従って、参加者7,8人ごとに1つのグループを作って話し合うスタイルだった。
私が振り分けられたのは、4テーマの中の「ひとりひとりが輝き、希望の持てるまち」というテーマに関するグループだった。
具体的な中味には、「誰もが居場所を持ち、いきいきと暮らすことができる」、「子どもの健やかな成長と若者の活躍を応援する」、「高齢者が生きがいを持てる」まちづくりが挙げられていた。
どの問題を取り上げても、子どもから高齢者まで関わるテーマになっていて、それぞれが現状において大切な課題ばかり、と言える中味だった。
私の場合は、最初の「誰もが居場所を持ち、いきいきと暮らすことができる」という点に関する、「外国籍市民が地域と交流する場や機会の充実」という取り組みに該当していた。
このグループは他に、高齢者の「想い出語り」を行っている方、誰もが借りられる「町の本箱」という活動の方、同志社大学のボランティア支援活動の学生さんなどがいた。
話しを聞いていれば、どのグループの活動も、それぞれ若者から高齢者までが「居場所を持ち、生き生きと暮らす」ためのアイデアに溢れた内容だった。
上京区役所はこれまでも、このように地域でそれぞれが行っている活動を、「芽が出る、広がる!」プロジェクトとして、助成金を出すなどの取り組みを進めてきた。
私たちの団体も、「定住外国人と良いコミュニケーションを取ることで、すべての人が暮らしやすい町に」という趣旨で、「やさしい日本語」ワークショップの助成を受けている。
昨夜はこんな具合で、私も自分の団体が行っている「やさしい日本語」を広める活動をタップリとPRする機会を持てた。それはすごく充実した時間になった。
また同志社大学の学生ボランティア支援の活動とは、何かコラボができそうな気もしている。この場に来られていた大学生の方は、以前、「上京朝カフェ」で顔を合わせていた。
こうして実際に顔を合わせて話をすれば、あんなことが出来そうとか、こんなことが実現できるかも、といった想像が膨らんでくる。
昨夜の2時間は、これからの私たちの団体の活動を考える上でも、とても有意義な時間となった。