朝カフェで「やさしい日本語」のPRを | がいちのぶろぐ

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昨日のブログで、今週は〝ミーティング週間〟になっていると書いた。今朝もその一環として、『上京朝カフェ』のミーティングに参加していた。

 

 

 

これは毎月開催されていて、今月も上京区役所の会議室に集まるリアル型と、オンライン参加型というハイブリッド形式で開催された。双方で、合計20数名の参加だった。

 

 

 

私は相変わらず、私が関わっている「やさしい日本語」を広めるNPO団体のPRのために参加していた。特に今月は、上京区役所の助成金申請が認められたことを報告した。

 

助成金の対象は、定住外国人とコミュニケーションを取りたいと思っている『日本人向け』に、「やさしい日本語」を用いる方法を知ってもらうワークショップの開催である。

 

 

 

とりわけ仕事で外国人と接する機会がある日本人が、上手くコミュニケーションが取れないと感じたら、一度「やさしい日本語を使ってみませんか」という趣旨で開催する。

 

だから2時間程度のワークショップでは、基本的に英語やその他の外国語を使用しない。あくまで「やさしい日本語」で、ゲストの外国人の方と話してもらう。

 

その時は、ゲストの外国人と話すテーマをこちらが準備し、34人のグループを作って、外国人の方にどんな日本語を話せば上手く伝わるかを体験してもらう。

 

こうした場合に、これが〝正解〟ということはない。上手く伝えるためには、どんな言葉遣いの工夫が必要なのかを、身をもって体験し理解してもらうことが目的になる。

 

コロナ禍の中で開催するから、あまり大勢で密になって行うことは難しい。せいぜい10名あまりが参加して、3~4グループに分かれて行えれば良いと思っている。

 

仕事で定住外国人と接するということを想定すれば、保育園や幼稚園の先生方、金融機関や行政の窓口業務の方、病院の案内・受付業務の方などが考えられる。

 

また定住外国人が生活を続けて行く上で、スーパーマーケットなどで単に必要な物を購入するだけでなく、商店街で会話をしながら買い物をすれば人的なネットワークが広がる。

 

日ごろから買い物などで人間関係を作り上げておくことが、もし地震や水害などの災害になった時には、情報伝達という意味で思わぬ役に立つこともある。

 

それというのも、この「やさしい日本語」という考え方は、阪神淡路大震災の時に、定住外国人に必要な情報が上手く伝わらなかったことから出発しているから。

 

だから、仕事として定住外国人の方に情報伝達する必要がある場合には、ほんのちょっとしたトレーニングを受けてもらっているだけで、情報の伝わり方が随分と変わってくる。

 

外国人向けの情報伝達と聞いたとたんに、〝私は英語が苦手〟と頭の中で警戒信号がパカパカと点滅を始める人も少なくない。だから、このワークショップなのである。

 

定住している外国人の中で、そもそも英語圏出身の方や、英語が自由に使える人は実は少数派なのだ。多数派は、私たちと同じ〝英語不得意派〟だと思えばいいのだ。

 

だからこそ、日本語で情報伝達をすれば良い。とは言え、困ったことに漢字の読み書きが自由にできる人も少数派なのである。だから、「やさしい日本語」の出番になる。

 

それはまた、同じ日本人同士であっても、小さな子どもや高齢者の方にとっては、「やさしい日本語」を使った情報伝達であれば、間違いや誤解が減って伝わりやすくなる。

 

こうして考えれば、「やさしい日本語」とは〝言葉のユニバーサルデザイン〟に他ならない。災害時などのように、取り乱している人が多い時でも誰にも確実に伝わる言葉なのだ。

 

だから何とか、この下半期には「やさしい日本語」のワークショップを開催したいと思っている。できれば、同じ職種の方が集まる場にした方が、言葉の統一性が取り易い。

 

そのためにもいろいろなケースについて、現在、インタビューという形式で、私たち自身が情報収集を続けている。明日の夜もそのために、オンラインミーティングを行う。

 

 

 

こんな状況だからこそ、ワクチン接種の情報伝達などの必要性も増えている。何とかワークショップを開催できればと思っている。