「やさしい日本語」でコミュニケーションを | がいちのぶろぐ

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梅雨の中休みと言うのだろうか、昨日・今日と晴天が続いている。いずれまた、雨続きの鬱陶しい空模様になるのだろうけれど、とりあえず青空が見られるのは気分が良い。

 

昨日は午後に、私が関わっているNPO団体のミーティングがオンラインで行われて、それが終わった後も、何だか気乗りがせずに、ブログを書くことができなかった。

 

ミーティングは連絡事項の報告の後、仕事で「やさしい日本語」を必要としている職域の方を対象に、今年度もワークショップを開催したいが、緊急事態宣言が出ている状況では、なかなか実施が難しいという話題になった。

 

 

 

全国平均で見れば、定住外国人の割合が3%近くになっているけれど、その人たちの居住には偏在がある。ただ京都は留学生も多く、相対的に定住外国人が多い地域になるだろう。

 

その結果、仕事として定住外国人と接する機会がある人は、京都市と周辺部では決して少なくない。そうした人たちは、日頃どのように外国人の方々と接しておられるのだろう。

 

「英語ができないから無理」という日本側の話はよく聞く。しかし、英語がダメという定住外国人も少なくない。英語が堪能な人たちの方が、むしろ少数派だと言っても良い。

 

だから定住外国人同士で集まった場合も、共通言語は「やさしい日本語」というケースが少なくない。だから、日本側も〝英語が苦手だから〟という意識を捨ててほしいのだ。

 

 

 

定住外国人は、日常会話として「やさしい日本語」であれば大丈夫という人も多い。なので、「やさしい日本語」でのコミュニケーションの〝コツ〟をつかんでもらいたい。

 

もう一方で、最近はスマホなどでも、多言語に対応した自動翻訳のアプリも増えている。しかもAI機能が組み込まれているので、使えば使うほど翻訳の精度が上がって行く。

 

しかしこうした翻訳アプリも、私たちが話す日常会話並みに、早口で難しい言い回しの日本語でしゃべりかけると、急に翻訳の精度が悪くなる。それは当然だと思う。

 

だから自動翻訳のアプリを使って会話する場合も、「やさしい日本語」でアプリに話しかけると、翻訳の精度はきわめてよくなる。

 

だから、仕事で定住外国人と接する場合に、翻訳アプリがあるから「やさしい日本語」は不要だ、とはならない。むしろそんな時ほど、より一層役に立つと言っても良い。

 

だからこそ、「やさしい日本語」でコミュニケーションを取るための〝コツ〟を学んでもらう場として、ワークショップの実施が重要になる。それだけに、この状況が歯がゆい。

 

昨日は、またそんな話になった。しかし、そう言ってばかりはいられない。なので、定住外国人と仕事で接する機会のある人たちに、実際どういう状況なのか、聞き取りを行いたい。

 

できる限り、現場での〝悩み事〟の事例を集めて、それにきちんと対処できるワークショップにしたり、ガイドブックを作ったり、という作業を行いたいと思っている。

 

そのため昨日は、協力していただける日本側の方に、なるべく多くオンラインでインタビューを行っていくことを確認し合った。

 

もしこのブログを見て、「やさしい日本語」に興味を覚えて、インタビューを受けても良いという方がおられたら、ブログのコメント欄で、連絡方法を教えていただければと思う。

 

『多文化共生社会』と言うのは簡単だけど、現実に自分がその場に出会うときがあれば、それぞれの人にとっては難題になることもある。

 

コロナ禍の状況といえども、世の中の流れがグローバル化の方向になることは変わらない。「やさしい日本語」というコミュニケーション方法を、是非ご理解いただきたいと思う。