今日の夜明け頃、かなり強い雨が降っていた。雨が軒先を叩く音で、目が覚めたくらいだった。それも午前中には降り止んで、お昼ごろからは青空も見られるようになった。
昨年の12月30日は、やはり冷たい雨が降り続く中を、豆餅で有名な京都・出町の「ふたば餅」まで、正月用の小餅を買い求めに出掛けていた。
その時の「ふたば餅」の混雑の様子は、1年前のブログにも書いたが、歩道上を人が文字通り七曲がりに折れ曲がって、常時100人ほどが行列を作っていた。
(昨年の「ふたば餅」の店の前の行列)
私もその行列の一人として、およそ1時間かけてようやく小餅を手に入れることができた。
今年は幸いなことに、ご近所の奥さん方が集まり、〝餅つき機〟を使って小餅作りをするという年末恒例の行事が復活したので、私は「ふたば餅」の大行列に並ばなくて済んだ。
年末年始の「3密は避けよう」という時に、あの行列はどうなっているだろうかと、実は興味津々だったが、さすがに〝冷やかし〟で店の様子を見に行くほどヒマ人ではない?
だがちょっと待てよ。出町商店街のアーケード街の中ほどに100円ショップがあったはずだ。何か買い忘れているものはなかったか、無理にも絞り出せ!
そう言えば筆箱というか、小ぶりのペンケースが家になくて、先日の「京都検定」受験の時にシャーペンや消しゴムを持参するのに苦労したぞ。あれは、あったほうがいいよな~。
よし決まった。小ぶりのペンケースを買おう。ついでに何か、行けば目につくものもあるだろう。そうしようということで、「ふたば餅」がある出町商店街に出掛けてみた。
結局は、野次馬なんだけどね~。ということで、時雨たり晴れたりという空の下を、自転車で出町商店街まで行って、「ふたば餅」から少し離れたところに自転車を停めた。
さて行列は?一応、あるみたい!折れ曲がってる?多少は折れ曲がってるみたい!どれくらい?え~っと、あっちとこっちの合計3曲がり!
(今日の午後の「ふたば餅」の様子)
ということで、昨年の行列の半分以下という結果だった。そうは言っても、歩道の半分ほどを占める行列ができている。だが他の店は、今年はいずこも行列がなかった。
(最後尾の表示を首から下げて、お客整理中の店員さん)
アーケード街の方へ入っても、〝ホントにこれが年の暮れの人出?〟と思うほど、買物客が少ない。確かに人は歩いているけれど、向こうの方まで見通せるほどの人出だった。
「ふたば餅」のお隣りの精肉店・岡田商会も、〝待ち人〟は誰もいなかった。いつもなら、大晦日の午前中にブロック肉を買い求め、一日かけてローストビーフを作るのだが。
残念だけど、ローストビーフに齧り付いてくれる孫たちが、今年は誰も我が家に来ない。きっと、2日か3日の夜にLINEを使った「オンライン正月」ということになるだろう。
夏のお盆休みにも千葉都民の娘家族は「オンライン帰省」になり、それぞれの家庭でワイワイとご飯を食べたりお酒を飲んだりしながら話をした。今回もその再現になるだろう。
それでもスマホ画面を通して、顔を見たり、声を聴いたりしながら食事ができるだけでも、通信手段の進歩に頭が下がる思いだ。これは、確かにありがたいと思う。
孫を持つ身になって、それも遠く離れて暮らす身であれば、どなたもご理解いただけると思う。孫には会いたいけれど、長く一緒だと疲れる。その頃合いが、2,3日の帰省だった。
それから思えば、2時間程度のオンライン食事会はやはり物足りない。物足りないけれど、このような事態になっても、こうして食事会ができることは心底から嬉しいと思う。