北野天満宮「もみじ苑」はこの3連休が見ごろに | がいちのぶろぐ

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午前中は、しばらくぶりに北野天満宮の「御土居もみじ苑」まで紅葉見物に出掛けていた。今年、紅葉見物と決めて出掛けたのは初めてだった。

 

 

 

この週末からの3連休は、感染者数が警戒を要するレベルまで増加しているけれど、やはりかなり込み合うことも予想されるから、行くならこのタイミングしかないと思った。

 

 

 

北野天満宮は、我が家からそれほど遠いというわけでもない。バスに乗れば15分ほどの距離である。何かあれば出掛けるという馴染みの場所だが、紅葉見物は久し振りだった。

 

 

 

まずは本殿にお参り、ということで参拝をしたのだが、途中の手水舎は花手水で飾られていた。このところあちこちの神社などで、この花手水が流行らしい。

 

 

 

お参りを終えてもみじ苑へ。見物料はお茶菓子付きで1,000円也。決して安くはないが、大勢のアルバイトの方を雇って運営しているだけに、まずは止むを得ないことかも。

 

 

 

このもみじ苑は、豊臣秀吉が築いた京都の町をぐるりと囲む「御土居」の場所になる。御土居へ至る途中にも紅葉があり、御土居の外側になる紙屋川に沿って、紅葉が多数植えられている。

 

 

 

御土居の天端に当たる部分には、何カ所かの展望スポットも設けられている。〝ここから眺めれば、紅葉がきれいですよ〟ということだろう。

 

1カ所だけ、もみじ苑に背を向けて作られている展望台がある。ここから見ると、天満宮の拝殿から本殿の屋根を真横から眺められる、というスポットだ。なぜそんなことを、と思われるかもしれない。

 

 

 

実はこの北野天満宮の殿舎の構造が、他の神社とは異なっているからだ。「八つ棟造」と呼ばれる、前方の拝殿と後方の本殿の間をつないで、「石の間」という渡り廊下になる部分がある。

 

だから、桧皮葺の屋根の構造が複雑になっている。日光東照宮もこの構造になっているので「権現造」と呼ばれることもある。その構造が、このスポットからはっきりと見える。

 

 

 

その後は、御土居から紙屋川まで下る。高低差が8mほどある築堤だ。これが京都の町を取り巻いて、実に23kmほどにわたって築かれた。現在も痕跡をとどめている場所が、市内に9カ所残されているという説明看板もあった。

 

 

 

 

紙屋川に懸けられた朱塗りの太鼓橋のあたりは、紅葉の撮影スポットとなっているので、橋の上でポーズをとる人が絶えない。

 

 

 

そこからこの太鼓橋を渡って下流方向へほんの少し歩くと、もみじ苑は終わりになっている。それでも、これだけモミジが数多く植えられていると、やはり中々のものだと思う。

 

 

 

もみじ苑をぐるりと一回りして、御土居を上って天満宮の方へ戻ると茶店になっており、もみじ苑の入口受付でもらった老舗和菓子店・老松の〝北野 大茶湯〟という、味噌餡のお菓子と焙じ茶で一服。

 

 

 

これでほぼ1時間の紅葉見物を終えて、後はバスで帰宅した。ただし今日は気温が高くて、もみじ苑を歩いていた途中に、着ていたセーターを脱ぐはめになった。

 

少し汗ばんでいた。♪こんな小春日和の穏やかな日は、という誰かの歌詞を思い出したくらいだ。歌詞の通り穏やかないい日になった。

 

 

 

今日は東京でコロナウィルスの感染者数が500人近くまで急増し、警戒レベルを最も深刻なレベル4に引き上げるだろうという報道もある。

 

京都でも昨日、特別警戒基準にまで引き上げられている。それでも北野天満宮には七五三参りの家族連れや、中高年の女性を中心にそこそこの人出になっていた。

 

 

 

まあ野外であり、密というほど混み合っているわけではないけれど、もみじ苑の入口では検温と手指の消毒を求められた。警戒するに越したことはない。

 

それよりも天神さんと言えば寝そべっている「牛」の像が付きものだけど、この牛の横に消毒用のアルコールが置かれていたのは、少しだけ笑ってしまった。体じゅうなでられる牛も大変だ。