冷たい雨が降っている。それにしても寒い。室温は18℃しかなくて、いきなり暖房が欲しい状態になっている。一足飛びに晩秋になった気分だ。
こんな気候に合わせるかのように、今日届いたインターネット情報誌「TRIP EDITOR」でも、紅葉スポットの記事がいくつも掲載されていた。
(永観堂禅林寺の紅葉の人出/京都市左京区)
コロナ禍で、遠くまで出掛けるのはさすがに気が進まないけれど、近場での紅葉見物ということは十分に考えられるから、そろそろこうした特集が組まれるのだろう。
できる限り外出を自粛している私でも、天気が良ければどこかへ出掛けたいと思う。特に紅葉見物は桜と違って見頃が長く、ほんのちょっとした違いで色付く時期が変わる。
(実相院の「床紅葉」/京都市左京区岩倉)
だからこのところ毎年のように、散歩を兼ねて何カ所かは紅葉見物に出向いている。ありがたいことに、京都という町はどちらを向いても紅葉スポットという具合だから。
今まで出掛けたことがない紅葉スポットだって、まだまだ数多く残されている。それに寺院には庭園に多少でもモミジが植えられているところが多いから、どこに行っても空振りに終わることがない。
京都は三方を山に囲まれているから、山の中腹にある寺院から町中へと徐々に紅葉の時期が移って行く。それに応じて、この時期ならここという具合に行き先を決めればよい。
(光悦寺の紅葉/京都市北区鷹峯)
今年はどこに行こうかと、考えている時間だけでも結構楽しいものだ。外国人観光客であふれ返っていた頃は、それでも空いている場所を探す必要があった。
ところがこのコロナ禍のおかげ(?)で、外国人観光客の姿はまったく見かけないから、今年は見物客であふれ返ることは考慮する必要がない。
外国人観光客はどこから情報を手に入れるのか、とびっくりするくらい、穴場スポットなどにまで押し掛けて来ていた。もちろん観光関連事業は、その結果苦しんでいるけれど。
(貴船神社の紅葉・黄葉/京都市左京区)
我が家から近い「叡電」は、ライトアップされた紅葉のトンネルを通る時に、電車の速度を緩めて走るなどのサービスに努めている。しかも、座席が窓側を向いている車両もある。
(叡電のパンフレットの紅葉の写真)
(叡電の「パノラマビュー」の車両)
ところで昨日は、お手伝いをしている高校の「総合学習」で出掛けていた。先々週にフィールドワークに出掛けていた3つのグループが教室に残り、残る2つのグループがヒアリングなどに出掛けた。
伝統工芸をテーマとしているグループは、昨日、日本伝統工芸展京都展が行われている会場へ行った。会場から出て来た人にインタビューをすることにしたらしい。
また、地産地消をテーマにしているグループは、先々週に学校の近くの食品スーパー巡りをして、それぞれのお店でのヒアリングと、実際の売場の状況を写真に収めていた。
こちらも色々と教えてもらうことができて、それなりに収穫があったようだ。今度は「伝統京野菜」の認知度について、同学年の生徒にアンケートをとることにしたらしい。
そのためのアンケート用紙を作成していたのだが、そこは高校生だから、キャッキャと楽しそうな笑い声を響かせながらの作業だった。
また和装(着物・浴衣)をテーマとしているグループは、先々週に観光地の嵐山へ出掛けて、来ていた観光客から聞き取り調査を行って来たらしい。
さすがにこんな状況だから、観光客も少ないのではないかと心配していたが、それなりに大勢の方から色々と話を聞けたということで、そのデータ整理に余念がなかった。
コロナ禍でこの「総合学習」も進展状況が心配だったけれど、なんだかんだ言いながらも、それぞれのグループが目指すところへ向かって進んでいるようだ。
今年のグループは、担当教員の方があえて対象地域やテーマの範囲を絞らずにスタートさせたから、最初は拡散しすぎるのではと心配したが、だんだんと形になってきたようだ。
それにしても、寒い一日になった。今夜は、何よりも鍋物が恋しい週末になっている。