書店へ行き本を買うことが | がいちのぶろぐ

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昨日のブログに、朝から会合に出掛けたりイベントの見物に行ったりと、あわただしく動き回っていたことを書いた。実はその間に、さらに本屋にも出掛けていた。

 

烏丸三条から少し東に行ったところにある「京都文化博物館」の前で、知人が関わっているイベントを覗く前に、烏丸三条にある大型書店の「大垣書店」に立ち寄っていた。

 

 

 

京都にある大型書店では、今年の2月に四条通にあった「ジュンク堂京都店」が閉店してからは、四条烏丸の京都経済センタービルに入っている「大垣書店・新本店」が最大だろう。

 

元々は烏丸北大路に本店があったが、京都経済センタービルに大型店を構えて、そこが本店になった。それまでは、この烏丸三条にある店が最大の路面店だった。

 

昔話をしても仕方がないけれど、京都は学生の町であり書物への需要が大きかったから、かつては四条河原町に駸々堂とOHM社という2つの大きな書店があった。

 

しかし今は、どちらも無くなっている。その後は、「ジュンク堂京都店」が大型書店の代表格だった。京都で学生時代を送った方の中には、ジュンク堂のお世話になった人も多いだろう。

 

そのジュンク堂も京都から撤退して、今では京都市内のショッピングモールなどの中にある書店の多くが大垣書店になっている。

 

それは良いとして、私が昨日その大垣書店に行ったのは、この間、買おうかどうしようかと迷い、書店へ行くのをためらっていたいくつかの書物があったからである。

 

それを、烏丸三条まで来たのだから、この際買ってしまおうと決心した。私はこれまでも、ヒマがあると本屋さんをのぞくのが楽しみの一つだった。

 

時間つぶしには、本屋巡りはもってこいの行為だと思っていた。だから岡崎公園に出掛けた時には、ロームシアターの1階部分にある蔦屋書店にも必ず立ち寄っていた。

 

 

 

特に買いたい書物があるわけではなくても、小説だろうと何だろうと、本を眺めていると気持ちが落ち着くという人間なのだ。〝活字中毒〟というよりも〝文字中毒〟のようだ。

 

だから、本屋に行くことが大きな娯楽になっていた。それが面白いことに、図書館にはめったに行かない。

 

図書館で本を借りると、定まった期限内に読んで返却しないといけない。それが辛いのだ。いつ読むかはわからないけれど、極端に言えば「積ん読」になっても良いからその本を入手したい。

 

その結果、我が家の本棚には「積ん読」の書物がズラッと並んでいる。ならばヒマな時には、それを引っ張り出して読めばよさそうなものだが、これが意外と読めない。

 

購入した時には読む気が十分にあったはずの書物だが、手に入れてしまうと案外と読まないものだ。その結果、本棚の陳列物になってしまっている。

 

専門書の類いは、購入する時点でそれなりに目次をみて納得し、買った当日にはざっと目を通すことはある。そして〝ここは〟と思った場所は、一応読んでしまう。

 

その反対に買ったその日から精読を始めて、書物にマーカーを引いたり、赤のボールペンでチェックを入れて、そのページの端を〝犬の耳〟に織りこんだりすることも多い。

 

さらに再読して、本当に必要だと思った箇所には付箋を貼り付ける。もっと極端な場合は、ワープロで抜き書きのレジュメを作成することさえある。

 

中には、「葦編三絶(いへんさんぜつ)」ではないけれど、本の背の綴じ代が痛むくらいまで読み込むこともある。そうなれば、書物の至る所に傍線やら赤ペンがあり、時には欄外に書き込みまである。

 

変な〝趣味・嗜好〟だと、我ながら不思議になってくる。こうしてまで読み込んだとしても、だからそれが〝何の足し〟になる、と言われると困ってしまう。

 

 

 

昨日買った「クオリアと人工知能」(茂木健一郎、講談社現代新書、2020)と、「行動経済学 経済は『感情』で動いている」(友野典男、光文社新書、2006)は、どちらも背表紙が痛みそうな読み方になりそうな気がする。

 

 

 

今朝から読み始めて、2冊とも現在は100ページほど読み進んでいる。それも赤ボールペンを握りしめたままの読書スタイルである。

 

実はこの2冊は、それぞれ扱っているテーマが大きく異なっているようだが、そこに人間性と関わるテーマが通底していて、同時進行で読んでいると似ている何かを感じることができる気がする。

 

そんなことで昨日は、バタバタと動き回っていた割には、本屋に立ち寄るという趣味の時間をきっちり取っていたことになった。

 

さらにもう1冊、こちらは私が関わっている「やさしい日本語」を広める活動のNPO団体と関係した、「入門・やさしい日本語」(吉開 章、アスク出版、2020)も購入した。

 

 

 

吉開氏は「やさしい日本語ツーリズム研究会」を主宰しておられて、これから「やさしい日本語」の認定講師育成の講習会をオンラインで行おうと考えておられる。

 

それで、私たちの団体も誰かがこの講習を受けるかどうか、考えているところである。私は受講しないと思うけれど、少なくとも基礎的なことをきちんと身に着けておきたい。だからこの本も、背表紙が痛むくらい精読することになるのだろう。