総合学習は1回めの現地見学に | がいちのぶろぐ

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今日はお手伝いをしている高校の「総合学習」で、生徒たちが嵯峨・嵐山の現地見学に出掛けた。

 

 

 

これまでは、一度も嵐山に行ったことがないという生徒が4割ほどいたけれど、今年は2割ぐらいだ。生徒たちは京都市と周辺の市から通学しているが、そんなものかも知れない。

 

京都に住んでいる人間よりも、京都好きでよく京都に行くという人の方が、よほどよく京都のことを知っていると思う。そんなものだと思う。

 

京都市内であれば何時でも行ける場所だし、どうしても行きたいと思う積極的な理由がなければ、あえて市内の観光地に出掛けることはない。

 

何よりもこの間、有名な観光スポットは人が多くなり過ぎて、今さらそんな場所へ行こうという気にはならない、という京都の人も多いだろう。これもまた、そうだろうと思う。

 

ましてや若い高校生である。寺社仏閣巡りなど全く面白くない、という気になってもなんら不思議ではない。むしろ、それが当たり前かもしれない。

 

 

せっかく京都に住んでいるのに〝もったいない〟と思う人は、ではご自分の近くの観光スポットと言われるところには行き尽しているだろうか。そうとも限らないだろう。

 

ということで、今日出掛けるまでに生徒たちに考えておいてもらいたくて、一昨日、担当教員の方にお願いして質問シートを配っていただいた。

 

嵯峨・嵐山のどこが魅力的で、これまで多くの人が来ていたのだろうか。また、それはどんな人たちだっただろうか。逆に、今まで来ていなかったと思う人たちは、どんな人だっただろうか。

 

さらに、観光客には魅力的だと思われている場所やコトを、生徒たち自身は、今まで魅力的だと感じていたか。こういったことを、事前に考えておいてもらいたいと思った。

 

そして今日、実際にこうした視点から嵯峨・嵐山を自分で見学してみて、どんなところが「意外と魅力的だった」と感じたかを、見学した後で考えてもらうことにした。

 

自分の頭の中で事前に思っていたことと、見学した後で、事実としてわかったこととの間に存在する〝ギャップ〟を、実感として捉えてほしいと思ったから。

 

 

(嵐電「嵐山」駅構内にて)

 

午後は短い時間だったが、急に激しい雨が降り出した。それでも、JR嵯峨嵐山駅に集合したころにはどうにか雨も上がって陽が射しはじめた。そんな中、現地見学に出発した。

 

JRの駅から15分ほど歩いて、全員でいったんは渡月橋まで行った。嵐電嵐山駅周辺は、少しずつ観光客が戻り始めているようだけれど、臨時休業をしている飲食店や土産物店も少なくなかった。

 

渡月橋を渡ったところで振り返ると、橋の上に歩行者が全くいなかった。こんなことは、今まで考えられなかったことだ。

 

 

 

そこからは、グループ単位の行動ということになった。一昨日、グループごとに立てた行動計画を担当教員の方に提出していたが、それに従ってグループごとに散って行った。

 

5つのグループがあるので全部をフォローすることはできないけれど、生徒たちの安全も考えて、担当教員の方やサポートの私たちも、なるべく行動を共にすることになっていた。

 

 

(がらんとしていた「竹林の小径」/嵐山)

 

しかし一度は「竹林の小径」の方向に行き、再び嵐電嵐山駅周辺に戻って来て、渡月橋付近を見て回っていたので、見通しの良い位置にいれば、何となく生徒たちを把握できた。

 

中には開店している土産物店で、何やら話を聞いているグループもあった。来週は、今日仕入れた情報を整理してグループごとに発表をするので、お店の人にどんなことを聞いていたのかを聞かせてもらおう。

 

 

 

歩き回ってけっこう疲れた顔をして、生徒たちは集合場所に戻ってきた。こんなことで、今年度第1回目のフィールドワークは無事終了した。