今日の新聞の朝刊は、1面トップに河井議員夫妻のことが大きく掲載されていた。これほど堂々と選挙で買収活動を行うとは、検察もなめられたものだと思う。
それもこれも、安倍総理に批判的だった溝手顕正・前議員への見せしめというか、追い落としのためにあえて対抗馬を立てるという、あまりにも露骨なことを行った結果だろう。
しかも、辞職した黒川氏を検事総長に据えて、検察組織をわが手に納め得ると思っていた〝傲慢さ〟のなせることだったと思う。あんまりと言えば、あんまりな出来事だと思う。
そんな下劣なこととは関係なく、今日は読み応えがあるというか、今日でなければ1面トップだっただろうという記事も第3面に掲載されていた。
観光庁が発表した5月の訪日外国人旅行者数が、4月に引き続いて前年同期比99.9%減少して1,700人だった。しかもこの人数は、1964年以降で過去最少だったという。
その結果、見出しも「訪日客激減 底見えず」となっていた。そして「観光業界は国内期待」とも書かれていた。
だから記事の終わりの方に、星野リゾートの星野佳路代表が「コロナ危機を、国内需要をしっかりと見直す機会としたい」として、「マイクロツーリズム」の推進を提唱していると書かれていた。
やはりそこへたどり着くということなのだろう。この数日、立て続けにそうしたことを書いてきたけれど、われながら納得という感じだった。
またいろいろと問題があると言われている「Go Toキャンペーン」にも触れられていたが、運営手数料に不明朗さが付きまとうとしても、これは観光業界には救いの手になる可能性はある。
さらに地方版の紙面では、京都府から、昨年の京都府への観光客数が発表されたという記事が出ていた。この時期に発表されてもやや〝むなしい〟気もするが、それでも昨年は過去最高だったという。
京都府への観光客数は4年ぶりに増加して過去最高の8791万人になり、宿泊客数は1500万人、うち25.9%に当たる390万人を外国人が占めていたということだった。
特に京都府の中部地域に当たる中丹・南丹地域は、大河ドラマの「明智光秀」効果の先取りもあって、10%近い増加になっていたそうだ。
観光消費額は18年と比較してやや減少気味だが、それでも1兆3千億円余りと5年連続で1兆円を超えていた。ただ、その9割以上は京都市が占めていた。
京都市は府内の観光客の6割を占めており、昨年は5352万人と、こちらも4年ぶりに増加に転じた。ただし、日本人観光客は4466万人で4万人減少した。
その一方で、外国人観光客が886万人と81万人増(10%増)になって、全体を押し上げる結果となっていた。
京都市の宿泊客数は1317万人で、外国人の宿泊客数は380万人弱だった。また観光消費額は1兆2367億円で4年連続1兆円を超えた。その中で外国人の消費額は26.8%に当たる3318億円だった。
京都市の担当部長は、「外国人観光客の経済への影響が大きいのは事実だが、地元や地域の観光客など、新たな需要を生み出す取り組みをしたい」ということだった。
このようにデータから見ても、昨年の京都府・市の観光は、外国人観光客による押し上げが大きかったことがわかる。
ただし、今日の新聞でもかかれているように、今年の外国人観光客が絶望的であることは間違いない。
だから、やはりこれからの観光は「マイクロツーリズム」という「近場の観光」が脚光を浴びることになるのだろう。