机上で旅を思っている日 | がいちのぶろぐ

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朝から小雨模様の静かな日曜日だ。桜もこの雨で花びらを散らすことだろう。外出自粛の掛け声に逆らってまで出掛ける気にもならず、といって格別にすることもない。

 

 

 

こんな静かな日曜日も、決して悪いものではない。いつかも書いたけれど、こんな日こそ読み残している小説を読むのに絶好かも知れない。

 

私に〝晴耕〟はできないが、パソコンの前に座っているばかりだと肩が凝ってしまうから、椅子の背もたれを利用して軽く体をほぐしたりして、〝雨読〟くらいはできる日のようだ。

 

 

 

今年も何回かは花見にも出かけた。この歳になれば来年のお花見のことを考えるよりも、今年見逃せば次はないぞというくらいに、気が焦る歳になっている。

 

だから、花の便りを聞けば花を求めて出掛ける気分になる。これまで、花を美しいと思う気持ちがあったのか、なかったのか。それすらも覚えていない。

 

 

 

だが今は、花を見て美しいと思う。何も余裕ができたということではない。今まで長い間、こうしたごく当たり前の季節感や、自然に目を向けることもなく過ごしてきた。

 

それはなぜだったのだろうかと、この歳になって思い始めている。〝老後を楽しむ〟という言葉がある。リタイアした後に、それまでできなかったことを楽しむということだろう。

 

だがシルバー需要と言われていた豪華客船のクルーズ・ツアーが、この2カ月で崩壊してしまった。私自身はのんびり船旅を楽しむタイプではないから、あまり気にはならないが。

 

このウィルス騒動が落ち着いたら、観光需要を回復させるために国民に旅行券を配布しようというプランが、政府の中にはあるらしい。

 

これはありがたいと思う。それこそ、あまり遠くない場所にある温泉にでも行って、1,2泊をのんびり過ごすことは悪くない。これなら、マスクと違って大歓迎だ。

 

 

(城崎温泉/兵庫県)

 

そもそも旅行に出掛けて、帰って最初に発する言葉が〝やっぱり我が家は良いなあ〟だ、というジョークがある。それもよくわかる。やはり他人様の〝家〟だと気疲れするのだ。

 

それでも我が家から1,2泊程度で行ける温泉地で、ここへは是非行ってみたいと思う温泉地はどこだろうかと、せん方の無いことを考え始めた。

 

京都から1,2泊でのんびりという条件で考えれば、東は静岡県~長野県~富山県の線くらいまで、西へは九州全域くらいまで。つまり関東よりも西の範囲が対象になると思う。

 

考えれば、たいていの有名どころの温泉地にはすでに行ってしまっている。出張に出掛けた際に、この時とばかりに泊まった場所もあれば、家族旅行で出掛けたところもある。

 

 (道後温泉/愛媛県)

 

伊豆半島の辺りには高級な旅館も多いけれど、それは何だか違うような気もする。もっと鄙びた温泉地がふさわしいように思う。

 

そう言えば能登半島の先っぽに、最近では予約が取れないほど人気になっている「ランプの宿」という場所があった。さすがにここには行っていない。

 

奥飛騨温泉郷は、その中で行った場所もあるけれど、温泉地全体としての範囲が広いので、ここはまた以前とは別のところへ行ってみてもいいかもしれない。

 

(奥飛騨温泉郷/岐阜県)

 

信州・長野県でも、北・中・南信濃にはだいたい行ったけれど、東信濃はあまり行っていない。こちらも候補になりそうだ。ただ、軽井沢は温泉地でもないし候補の外だ。

 

西へ向かって考えれば、九州でも佐賀県の雲仙岳周辺にはあまり行っていない。取り留めもないことを考えていたが、こうして思い返してみると案外に残っていないものだ。

 

 

(嬉野温泉/佐賀県)

 

現役時代は出張が多い生活だったので、すべての都道府県庁所在地は自分の足で歩いたことがある。最後まで残ったのは新潟市だったが、ここも5,6年前に行く機会があった。

 

だから出張のついでに、週末などは1日だけ足を伸ばして温泉地に行くことも多かった。結果的に、行きたいと思いながらもまだ行っていない温泉地を思いつかなくなった。

 

もちろん北海道の東部や東北の北部、新潟県の北部などには、まだ行っていない温泉地も多く残ってはいるのだが。こうした場所は、〝1,2泊でのんびり〟とはいかない。

 

 

(屈斜路湖・湖畔の湯/北海道)

 

京都からは、そこへ行くだけでも時間も費用もかかる。それに北海道の東部一帯などは、まだどこへも足を踏み入れたことがないから、最後にとっておきたい場所かもしれない。

 

小雨模様で外出自粛の日曜日とあって、こんなことを考えていた。机上のプランだけど、こんなことを考えるのも楽しいことかも知れないと思いつつ。

 

あとは、夕飯までひたすら小説を読むことにしよう。