人との接触を8割減らすことの意味とは | がいちのぶろぐ

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今日配信されているYAHOO!ニュースに、「『このままでは8割減できない』、『8割おじさん』こと西浦博教授が、コロナ拡大阻止でこの数字にこだわる理由」という、長いインタビュー記事が掲載されていた。

 

北海道大学の社会医学分野教授の西浦博氏が、厚生労働省のクラスター対策班の一員として、科学的な根拠に基づいて算定した「人との接触を8割減らす」ことで、ウィルス騒動を終息に導けることを説明しておられる記事だった。

 

もちろん私に数字の根拠などを論じることは不可能だが、何よりもその学問と取り組んでおられる専門家が強く主張されているということは、それだけ大きな意味合いがあるということだろう。

 

西浦氏が説明しておられるように、「人との接触を8割減少させる」ことで、感染の再生産が減少できるようになるのは、わかるような気がする。

 

それぞれの人が、他人との接触を8割減少させることを繰り返して行けば、徐々に感染の広がりが減って、ついには感染経路がほぼなくなって行くということだ。

 

そもそも空気中をウィルスが漂っているという「空気感染」ではなく、ウィルスを持った人の口から出た唾液などの飛沫に直接触れるか、またはその人の手などが触れた個所に着いたウィルスに他人が触れることで「接触感染」が起きる。

 

それで、次々に感染して行くということだから、まず人との接触を避けることが感染を防ぐためには、最も有効な手段ということになる。

 

西浦氏も、オープンエア(広い屋外)を一人で歩いたり、ジョギングしたりしても感染は起こりにくいと話しておられた。

 

 

 

逆に、「外出自粛」だからといって、誰かの家に多人数が集まって〝会食〟などをすれば、外出しなくても「接触感染」は起こってしまう。つまり「外出自粛」の中味は、基本的には「人と会わない」ことである。

 

人と接触することから感染が起こるのだから、人と接触しなければ起こらないということだ。これほどわかりやすい説明はないだろう。

 

そうなって来ると、案外と厄介で忘れがちになるのが、食料品などの生活必需品の買い物をしたときに、お金のやり取りをすることかも知れない。

 

自分も店員の方もマスクを着用していても、そこで受け渡しされる「紙幣」や「硬貨」は誰の手を通って来たものかわからない。もしこれにウィルスが付着していたら、ということが考えられる。

 

当たり前のことだけど、受け取った紙幣や硬貨をそのまま自分の口に入れる趣味の方は、きわめて少ないと思う。だから、そうしてお金に触れた後は、家に帰ってとにかく〝手洗いとうがい〟を行うことが最大の予防法になる。

 

〝銭洗い地蔵〟さんなどと言う仏様もおられるが、硬貨は洗うことができても、紙幣は普通なら洗えない。だから、自分の手を洗う。これでかなりの予防にはなるだろう。

 

それにしても、政治と科学の〝せめぎ合い〟の中で、安倍総理の緊急事態宣言にあったように「7割から8割」人との接触を減らしてほしい、という発言につながったらしい。

 

インタビューでの西浦氏の説明によると、記者会見の発言にあった「7割減少」では足りないということだった。また、そのためには休業措置も不十分だと言っておられた。

 

政治は経済活動など科学以外の要素も含め、大局的な判断を下さざるを得ないだろう。だが、科学的には「7割減少では足りない」ということを、私たちも知っておく必要があると思う。

 

個人ができることは、単なる「外出自粛」ではなく、外出自粛という行動によって「他人との接触を8割減少させる」ということなのだ。

 

今日のYAHOO!ニュースの長いインタビュー記事は、随分と読み応えがあった上に、何が重要なのかよく理解できた。

 

これからは西浦氏が説明されていたように、外出する人も少なくなっているのだから、天候が良ければ単独行動でオープンエア(広い屋外)の場所を散歩することで、気が滅入るのを防ぐことにしよう。

 

 

 

それとともに、人と出会って話をする場合でもマスク着用だけでなく、少し斜め横を向き合って、直接に顔を向き合わせることで相手に唾が飛ぶことのないように気を付けよう。

 

この間SNSでも、ZOOMやREMOといった双方向型の画像送受信アプリを利用する話が増えている。こんな機会だからこそ、このアプリの使用方法にも習熟しておこうと思う。