「誕生木」なのだそうです | がいちのぶろぐ

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いつも楽しく読ませてもらっているインターネット情報誌「TRIP EDITOR」の、今日配信されていた号に、「誕生木(たんじょうもく)」という話題が掲載されていた。

 

「誕生石」はもちろん有名だが、その他にも「誕生花」というのがあることは、少し記憶にあった。しかし「誕生木」と聞いて「???」と思った。

 

それぞれの誕生月に合わせた「誕生木」。そんなものがあったとは、と思って読んでみると、兵庫県のある企業グループが提案しているということだから、まるで初耳という話だった。

 

記事によると、「誕生木」は「兵庫県の住空間設計Laboと、クリエイティブ分野に特化したスクール運営事業を行っているVantan」という企業のプロジェクトなのだそうだ。

 

 

(ホームページより転載)

 

記事には「日本では長い歴史の中で樹種の特性に応じた使用方法で、 住宅の材料から生活用品に至るまで木が利用されて」きたと説明されていた。それは、たしかにその通りだ。

 

だから、「誕生木を使った雑貨の開発とPRを行い、この『誕生木』の物語を通して木の素晴らしさを広める活動」をしようと、このグループが思い立ったのだという。

 

ちなみに「誕生木」は、日本でよく見られる樹木を選び、それらの雰囲気と合った「月」を当てはめたらしい。それは以下の通りだった。

 

1月:松(マツ)     神が宿る神聖な木・「荘厳」

2月:胡桃(クルミ)   長寿・豊饒・多産の象徴・「知性」

3月:檜(ヒノキ)    古くから最高の木材とされた・「不滅」

4月:山桜(ヤマザクラ) 清楚で凛とした・「微笑」

5月:杉(スギ)     健やかな成長と立身出世の願い・「雄大」

6月:樟(クスノキ)   古来より精霊が宿る木・「忍耐」

7月:栃(トチ)     十も千も実や葉を多く付ける・「博愛」

8月:欅(ケヤキ)    京都・清水寺の舞台を支える・「崇高」

9月:朴(ホオ)     古くから食物との関係が深い・「友情」

10月:栗(クリ)     日本人と古くから長い付き合い・「公平」

11月:銀杏(イチョウ)  人類の歴史より遥かに古い・「長寿」

12月:樅(モミ)     スピリチュアルな力がある・「向上」

 

私は1月生まれなので、これによると「松」で「荘厳」なのだそうだ。これもちょっと嬉しいかもしれない。

 

 

(同上)

 

「このプロジェクトでは、岡山県西栗倉村で無垢の素材や伝統的な木組み技術で家具を製作する『木工房ようび』とのコラボレーションによる、誕生木を使ったおもちゃや雑貨、家具なども制作」していると、記事では説明されていた。

 

面白い試みだと思った。このところ木製の〝おもちゃ〟や〝積み木〟など、自然の恵みから生み出される製品が注目されている。

 

この半世紀余りはプラスチック万能の時代だったけれど、そのプラスチックの小片が海洋を汚染し、魚類にも悪影響を与えているという報道が見られるようになった。

 

そこから、プラスチック製のレジ袋の禁止などが言われるようになっている。こうした時代の流れの中で、木製品という自然界と調和する素材が見直されるようになった。

 

小さな子どもたちにとっては、「木のぬくもり」と言われるように、肌触りやアレルギー対応などからも、木の持っている特性が良いと思われているようだ。

 

そこで赤ちゃんが生まれた時に、プレゼントとしても役立つ「木のたまご」という商品を発売しているということだった。

 

記事では「『木のたまご』は、それぞれの木が持つ木目を自然そのままに表現します。小さい子でもにぎりやすく、赤ちゃんの出産祝いにピッタリ」と書かれていた。

 

写真も添えられていたが、ホントに木目が浮き出た卵形のものだ。何に役立つというよりも、赤ちゃんが握ったり、しゃぶったりしても、お母さんもお父さんも微笑んでみていられるだろう。

 

 

(同上)

 

そこで、記事に載せられていたこのプロジェクトのホームページを覗いてみたら、この住空間設計Laboと、スクール運営事業を行っているVantanという企業が、次のような想いを書いていた。

 

「人々が忘れてしまった大切な木にまつわる物語を、人の生命の象徴である誕生月の物語として伝えていく事が住まいづくりに携わる私たちの使命だと思い開発しました。」

 

だから「誕生木を『木のたまご』としてカタチに」したということだった。なんだか心がホッコリとする気がした。

 

この1カ月ほど、ウィルス騒動だとか、国会でのあれこれだとか、心が〝ささくれ立つ〟ような日々が続いていたけれど、こんな文章と出会ってホッとした。

 

TRIP EDITOR」の記事も最後に、「自然や木と親しむ機会が減ったなと感じたあなた。自分の誕生木と生活してみませんか?」となっていた。

 

何も私が、このプロジェクトのためにステルス・マーケティングなどする必要もないのだが、昨日の怒りに任せたブログへの反省もあり、ちょっとばかり嬉しくなったので、今日はこんなことを紹介した。

 

ついでに、このプロジェクトのホームページのURLも書き留めておきたい。ホームページの通販情報を見る限りでは、「木のたまご」は3,500円くらいからと、それ相応の価格だったけれど。

 

通販サイト:http://tanjoumoku.com/