学校の一斉休業なんてパニック状態の現れなのか | がいちのぶろぐ

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とうとう、首相官邸がパニック状態になっているとしか思えない状況になった。木曜日の夕方になって、次の月曜日の2日から春休み開始まで全国の小中高校の一斉休業を求めた。

 

今日中に通達が都道府県に届いて、それから対応を定めても、今日中に児童・生徒や保護者の一人ひとりにまで、今後の対応に関する詳細な通知が出せるのかどうか。

 

文部科学省や厚生労働省という、学校閉鎖問題の元締めの省でさえ事前に知らされていなかったのか、夜のニュースではこうした省の幹部にも困惑が広がっている様子が報道される始末だった。

 

首相官邸は、政権の支持率低下が怖くなったのかどうかは知らない。だが、専門家会議が〝多数の人が集まるイベント〟などを1~2週間程度は自粛してほしいと言ったことを受けて、学校までも一斉に閉鎖することにした。

 

そうなれば子育てをしながら働いている人たちは、子どもを放置して職場に行くこともできず、かといって急に何か対応策を見つけられるわけもないから、職場を休まざるを得ない。

 

これでこの人たちの収入が減少することになれば、それを誰が補てんしてくれるというのか。シングルマザーや非正規で働く日給制の人にしてみれば、そうでなくても生活が苦しいのに、これでは生活崩壊になってしまう。

 

東京や首都圏、北海道、愛知県といった、コロナウィルスの感染者が、すでにある程度発生している地域だけならまだしも、現状において感染者のいない地域にまで一斉に指示を出したことになる。

 

これはもう、政権がマス・ヒステリーになりかけているとしか思えない状況だ。

 

この先には大学の卒業式や、それぞれの企業の新入社員の教育なども待っている。そうしたことすべてを、何もかも〝自粛だから、中止しろ〟というのだろうか。それは自粛ではない、命令だ。

 

さらに言えば、昨日夕方に行われた会議の席で、総理は学校の「休業」と発言した。「休校」ではなかった。「休校」なら児童・生徒は登校しないが教職員は出勤する。「休業」なら教職員も出勤しない。

 

月曜から19日まで学校は無人になる。成績は家で付けられるにしても、その元となる試験はできていない。さらに、最近は個人情報の漏えいや流出防止のために、作業を家に持ち帰ることを禁じているケースが多い。

 

そうなれば教職員も出勤できないのだから、どうして成績評価や通知表作成といった事務的な作業を進めるのか。そんなことなど、最初から〝かけら〟も考えてもいないだろう。

 

とにかく何が何でも、なりふり構わずコロナウィルス騒動を終わらせたいのだろう。そして、政権の支持率低下を食い止めたいのだろう。

 

もちろんウィルス騒動は、一日も早く終息してほしい。だからと言って、現状では大多数の、感染症とは無縁の国民の生活を崩壊させようが、そんなことは知ったことではないという姿勢は正しいのだろうか。

 

医療施設や保育施設など、多くの働く女性によって支えられていて、しかも国民には必須の施設が全国に無数に存在する。

 

こうした施設で、子育て中の看護師・保育士などの女性職員が出勤できなくて、施設自体が休業や業務縮小となれば、今度は他の疾病で苦しんでいるコロナウィルスと無関係の多くの人や、子育て中の多くの国民にしわ寄せが行く。

 

それでも政権支持率を維持するためなら、そんな〝些細な〟ことは無視するというのなら、国民無視の政治だということになる。

 

対応が後手に回ったという批判を受けて、なりふり構わず国民生活を崩壊させるような政策を、それも思いつき同然に打ち出してくるような、こんな馬鹿げた政権は御免こうむりたい。

 

こんなことを、このブログに書きたいとは全く思わない。だけど、このあまりにもバカバカしいと思う気持ちを、こんなことでぶちまけるしかない。

 

ああ、いやだ。こんな住みにくい国にしたのも、元はと言えばこの政党に過半数の議席を与えた私たちなのだ。

 

小選挙区制である以上、いずれか一方を選ぶしかないという選挙制度が、この国に相応しい選挙制度だったのだろうか。それを推し進めた小沢一郎氏は、アメリカの2大政党を念頭に置いていたのだろう。

 

だが、この国にはこの国の国情と、庶民の感覚があった。小選挙区制である以上、大政党の公認を得られなければ選挙が不利になる。だから、立候補を認めてもらう段階で踏み絵を踏まざるを得なくなる。

 

小選挙区制に変わってから20数年が経過した。このあたりで、また選挙制度を見直すことがあってもいいのではないだろうか。

 

そうしないと、今までは認められていなかった検事の定年延長だって、国会で答弁すらできないような無論理・無節操な理由で強引に押し通してでも、政権の〝味方〟を居座らせようとなる。

 

何だか情けない国になったなあ。ほんとうに、こんな国にしたのは私たち選挙民だよなあ。辛いなあ、悲しいなあ。ため息しか出てこない。