ユニークなPR活動の講座に出席した | がいちのぶろぐ

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昨夜はちょっとユニークで、得るところの多かった講座に出席していた。ある団体が主催した「NPOとPR」というタイトルの講座だった。

 

狭いコワーキングスペースをお借りして、20名余りが群れるようにして集まった。主催者の挨拶が終わると、いきなり缶ビールなどを手にして「カンパーイ!」から始まった。

 

 

 

実にフランクな集まりだ。一番奥のスペースでは、ホットプレートを持ち込んで、スタッフの方が何やら料理(らしきもの)を作っている。

 

そんな雰囲気の中で、出席者の自己紹介が終わり話題提供に移った。まずは、これも京都市が持っているある施設のセンター長の方が、その施設の紹介を行った。

 

 

 

 

その後は、「NPOとPR」に関わって来られたデザイナーやPRプロデューサー、コピーライターといった方々が、それぞれ自分が行っている活動を紹介された。こんな方がいるのかと、目からうろこが3枚は剥がれ落ちた気分だった。

 

NPO団体を専門にPR用チラシを作成しているというデザイナーの方は、「寄付を集めやすい、郵便での送金票が印刷されたチラシ」という考え方を説明された。

 

 

 

さらに、「1枚のチラシにあれもこれもと、盛り込み過ぎない」ということを、ある団体が自分たちで作成したチラシと、自分が依頼を受けて提案したチラシを見せて、ビフォー・アフターの実例を示しながら説明された。

 

 

 

また、別のデザイナーの方は、「コンセプトの明確化」「集客ターゲット」「媒体の選択」「全体構想」という4つの切り口から、ポスターやチラシなどの全体デザインの考え方を説明された。ワクワクするような話が続いて行く。

 

 

 

さらにNPO団体を専門にPRプロデュースとコピーライティング、さらにフリーペーパーの発行まで手掛けておられる方は、「NPO団体のための広報講座」も開催されているということだった。

 

その方は、「こんな良いことをしています」では見る人にまったく伝わらないし、共感を呼ばないから、広報活動では、まず〝どうすれば目立つか〟を考えるべきだと話された。

 

 

 

例えば、「文字が多すぎて読みにくい」「訴えたいポイントがわかり難い」「どの文字も大きいだけで、優先順位がわからない」という、NPO団体が〝やりがち〟な自分本位のPRの間違いを指摘された。

 

それぞれが、自分が関わってきた体験談だから説得力もあるし、こちらも聞いていて納得しやすい話が続いた。確かに言われればその傾向があるなあ、とこちらも反省する点が多かった。

 

 

 

その後は交流タイムに突入し、缶ビールや缶チューハイに、ホットプレートで作られた〝怪しげ〟な料理や、いつも行列が絶えない有名店の餃子まで出てきた。

 

この餃子で有名な店は昨夜の会場の近くなので、帰り道に私も冷凍餃子を買い求めた。今は我が家の冷凍庫に眠っているが、食べるのが楽しみだ。

 

ということで交流タイムには、話題提供した方々と、私が関わっている「定住外国人支援」の団体のことも随分と話すことができた。また困った時には、いつでも相談に乗ると言っていただけた。

 

というような集まりだった。肩ひじ張ることもなく、とにかく話しやすい雰囲気の中で、ワイワイと話が盛り上がった。気が付けば9時終了の予定が、9時半になっていた。

 

話題提供された方々も、制作段階になれば、プロとして応分の費用を取る代わりに、制作以前の段階でNPO団体と〝とことん〟話し合って、コンセプトを固めるところから始めておられる。

 

「これからも、ご指導をよろしく」という挨拶を交わして帰路についた。こんな集まりは良いなあ、と思う。

 

広報というものの考え方の〝初歩の初〟には違いないけれど、お金を払うのだからと、つい〝いじましく〟あれもこれも入れようとするのは、懐の寂しい団体の情けなさかも知れない。

 

さて私たちの団体は、これからの広報活動をどのように取り組めばいいだろうか。今後の私たちの課題だろう。