今日は朝から、京都市内の北部にある宝ヶ池公園まで散歩に出かけた。叡山電鉄「宝ヶ池」駅または京都バスで宝ヶ池バス停まで行くと、下車してすぐ近くに「子どもの楽園」という遊園地がある。大昔にはここに競輪場があった。
そこから山裾を巡るように20分あまり心地よい木漏れ日の中を、整備された散歩道を歩いて行くと、宝ヶ池に到着する。途中には桜の森もあって、桜の季節には隠れた名所になっている。
宝ヶ池が見える直前には、右手に京都国際会館が見えてくる。開館してすでに50年を経過した。神社の屋根を思わせる「千木（ちぎ）」が組み合わさったようなデザインで、開館当時はその斬新さが話題になった。
ちなみに私の母校の高校が、この宝ヶ池からそう遠くないところにあり、高校生の頃はこの池まで、授業を抜け出し、自転車で遊びに来たことも少なからずあった。
宝ヶ池は、江戸時代に農地の灌漑用に作られた池で、周囲は1.5kmほどある。今日も寝具の老舗・京都西川が主催する、市民ランナーの駅伝が池の周囲を巡って行われていた。走っている皆さんの汗が気持ちよさそうだった。
私の高校時代も、この池の周囲を回る“クラス対抗”の駅伝が開催されていたことを思い出した。昔も今も変わらない風景だ。
あのころは1.5 km を走ることくらい何とも思わなかったが、今はそんなことなど思いもよらない。歩いても結構の距離だと思うぐらいだから、走ることなんて絶対に無理だと思う。
宝ヶ池から小さな峠越えの道になり、北山通りまで出てくると、ノートルダム女子大がある。叡電「宝ヶ池」駅前から出発して、ここまで約5kmほどの道のりだろうか。ぶらぶらと歩いて、途中にある菖蒲園のそばの四阿（あずまや）風の休憩所で休憩するなど、１時間半ほどの散歩だった。
そういえば菖蒲園は、青々と葉っぱは伸びているものの、花は数本だけが黄色の花をつけているだけだった。
ここからさらに散歩の足を延ばすなら、ノートルダム女子大のある北山通りまで行かずに、宝ヶ池から峠越えの道を下りきったところから、さらに山すそをたどって行くと、約１kmで深泥池に出会う。特別天然記念物に指定されている古い池で、浮島や貴重な水生植物が存在している。
深泥池からさらに1.5km ほど行くと、カキツバタで有名な太田神社から、「社家町」の町並みが残る道を通って、上賀茂神社に至ることができる。こちらは今や住宅地の中を歩くことになる。
社家町というのは、上賀茂神社に仕える神職の方々が住まわれていた、土塀に囲われた立派な家並みが続くところである。家の前を流れる清流も美しい。
私は、今日は昼食時に家に戻るつもりだったので、ノートルダム女子大の前から市バスに乗って帰宅した。
時間があれば、叡電「宝ヶ池」駅から上賀茂神社まで７～8kmという距離なので、途中、宝ヶ池公園で池を眺めながらお弁当を広げたりしながら、休憩をはさんでほぼ４～５時間の、ゆったりとしたピクニック気分の散歩が楽しめる。
またまた、好天の日曜日で、爺の絵日記になってしまったが、暑すぎず、木陰に入れば気持ちの良い風が通り抜け、とても良い散歩日和だった。
交通機関の情報は文中に書いたが、上賀茂神社まで行った場合は、京都駅や四条河原町など各方面に向かう市バスが出ている。また、叡電「宝ヶ池」駅から宝ヶ池公園内にかけては、食事ができるお店が全くない。国際会館の近くに。グランドプリンスホテル京都があるくらいだから注意してほしい。
あとはノートルダム女子大の向かい側に、美味しい焼肉で有名な「南山」がある。また、ノートルダム女子大前から北山通りを西へ、府立植物園方面に向かうと、ファミリーレストランなど食事ができる店がちらほらとある。
なお、今はちょうど府立植物園のバラ園が見ごろを迎えているそうなので、そちらに興味がある方は、そのまま植物園へ入園するというコースも考えられる。
府立植物園の北東角のファミリーレストランから北へ向かうと、数百ｍで深泥池に出会うから、お弁当持参でなければ、少しだけ遠回りしてこのコースをたどると、昼食を食いはぐれることもない。
また直接に京都国際会館に向かう場合は、京都駅や四条烏丸を通る「地下鉄烏丸線」があり、その終点が「国際会館前」駅になっている。宝ヶ池とは国際会館をはさんだ反対側に到着するので、池に行くには国際会館の前を横切って行く感じになる。
よろしければ、寺社仏閣だけでない京都の散歩もいかがでしょうか。それでも、世界遺産に指定されている上賀茂神社と、社家町、太田神社には行けるので。