イタリアの暴力装置、愛するとは奪う事。いいえ、与える事です。その(67) | kyon2のブログ

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ブレッドは、何時もの様に夜中に目を覚ましました。


カタリーナのベッドに目をやると、やはり空になってます。


ブレッド(ああ、また屋敷内を徘徊している、連れ戻さなきゃ)


でも、その日、ブレッドは直ぐには起き上がれませんでした。


毎夜繰り返されるカタリーナの徘徊に、慢性的な睡眠不足と疲労が重なり、彼自身も心身共に限界に達していたのです。


それでも、何とか鉛の様な身体を起こした時です。


カタリーナのベッドの上に、キチンと畳まれて置かれているマフラーに気付きました。


ブレッド(うん?これは?完成している)


その時です。

嫌な予感と同時に、身体中の骨や筋肉を砕く様な激痛が走ったのです。


Σ(゚дlll)カタリーナの身に何かが起こってる


ブレッドは裸足のまま、いつもの部屋に急ぎました。


が、カタリーナの姿は、何処にもありません。


「カタリーナ⁈ カタリーナ⁈ カタリーナ⁉️カタリーナ⁉️


尋常では無いブレッドの大声に、家族も飛び起きました。


家族「どうしたの?カタリーナが居ないの⁉️


家族全員で屋敷内を探しましたが、何処にもカタリーナの姿がありません。


その時です。


クリス「玄関のドアの鍵が開いてる❗️


カタリーナは、外に出て行ってしまったのでしょうか?


家族がカタリーナを探しに、外に出ようとした…、

その時です。


漆黒の闇を切り裂く様に、けたたましい救急車のサイレン音が鳴り響きました。


そして

その音は、意外な程近くで止まったのです。


ブレッド、そして、家族一同に戦慄が走ります。


もしかして…、

表情をこわばらせ、一斉に走り出しました。


そこには

横転した車と、呆然と立ち尽くすドライバー


そして


点滅する赤いライトに照らし出され、横たわっているカタリーナの無残な姿がありました。


「カタリーナ❗️」家族全員が駆け寄ります。


医師であるラファエロが近付き、脈を見ましたが、もう脈はありません。

お借りしました。

緊急搬送中、カタリーナに心肺蘇生術が繰り返し施されました。


ブレッドは半狂乱になり叫び続けます。


「カタリーナ❗️カタリーナ❗️カタリーナ❗️カタリーナ❗️

お願いだ、目を覚ましておくれ、僕を一人にしないでおくれ、僕は君が居ないと生きていけない、戻って来ておくれ❗️


しかし、ブレッドの願いは叶わず、息を吹き返す事はありませんでした。


即死だったのです。


*・゜゚・*:....:**:..:*・゜゚・*


それは、カタリーナの自死だったのか、徘徊中の事故だったのか、誰にも分かりませんでした。


もしかしたら、カタリーナ自身も分からなかったのかも知れません。


加害者となった深夜ドライバーの証言では「道の真ん中に立っていた」そうです。


その道は急激な登り坂で、深夜になると加速するドライバーが多い事で有名な場所だったのです。


その事は、カタリーナも知っていました。


もしかしたら…、

編み上がったマフラーだけが、カタリーナの気持ちを知っていたのかも知れません。


*・゜゚・*:....:**:...:*・゜゚・*


この後、カタリーナを突然喪ったブレッドは、精神を病んで行くのです。


つづく。